2005年 イギリス 117分
監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモン、 ヒース・レジャー、 モニカ・ベルッチ
ダーク・ファンタジー。 ★★☆
グリム兄弟が魔物退治をおこなうという設定の映画。
で、物語にはいくつものグリム童話の断片が散りばめられている。
そういえば数年前の映画でヘンゼルとグレーテルが魔物ハンターになっている作品があったし、「イントゥ・ザ・ウッッズ」 でもいろいろな童話が登場していた。
しかし、この映画、童話を題材にしているといってもテリー・ギリアム監督のことだから、奇妙でダークな雰囲気なのだ。
インチキ魔物ハンターだったグリム兄弟(マット・デイモンとヒース・レジャー)は、なりゆきで本物の魔女(モニカ・ベルッチ)と対決しなければならなくなる。
その村では少女が次々に失踪しており、森の中に棲む魔女の仕業だと考えられていたのだ。
ラプンツェルの塔に住むその魔女の女王は、あの白雪姫の継母のように魔法の鏡に話しかける。
魔女は自分の若さを保つために少女たちの生き血を必要としていたのだ。
この映画の特徴は、なんといってもおどろおどろしさ。
悪魔に取り憑かれた馬を見た少女は、赤ずきんちゃんが狼を見たときと同じように、なんて大きな耳なの。なんて大きな目なの、と言う。
そしてその馬に呑み込まれていく。大きく口をあけた馬の食道を少女が呑み込まれていく・・・。
またある少女は、泥でできたジンジャーマンに飲み込まれて、不気味な融合体となっていく・・・。
グリム兄弟の兄役のマット・デイモンが痩せていて、はじめは判らなかった。
彼も10年前はこんなに細身だっけ? まるで自分で栽培したジャガイモしか食べていなかったみたいだ(笑)。
弟役はあのヒース・レジャー。亡くなる4年前の作品ということになる。
丸メガネがとてもよく似合っていた。
そして、そしてモニカ・ベルッチ。
このとき40歳ぐらいのはずだが、なんという美しさ。妖艶そのもの。
あの白のイメージの「マレーナ」のベルッチもきれいだったが、この映画の黒のイメージの彼女も、好い。
さて、映画そのものはあまりまとまりがいいようには思えなかった。
ギリアム監督のことだから、その辺は覚悟をしていたのだが、それがかえって裏目に出た?
彼のファンの方々の評価はどうなのでしょ?