1984年 アメリカ
監督:ピーター・ハイアムス
出演:ロイ・シャイダー
あの映画の続編。 ★★
2010年なのである。2001年ではないのである。
あの衝撃の映画のときから9年後という設定の続編。こちらもアーサー・C・クラークの原作小説があるとのこと。
へえ~、クラークが続編を書いていたんだ。
といっても、そもそも「2001年宇宙の旅」だって、あれほど哲学的に難しくしたのはキューブリック監督だったんだよねえ。
本作では、あのモノリスの正体を探り、未だに宇宙を彷徨っているディスカバリー号を探るために、アメリカ人科学者らも乗りこんだソ連の宇宙船レオーノフ号が舞台。
主人公のフロイド博士(ロイ・シャイダー)は、あのボウマン船長の幻影を見たりもする。
とにかくこの映画、あの映画の続編となれば比較されての評価がされることは避けられない。
よくぞ撮ったなあと、その勇気に感嘆。
監督のスタンスの違いは如実で、前作とはまったく違う路線となっている。
難解さを避け、前作で提示されたままだったすべての謎に、なんとか回答を与えようとしている。
木星の表面にあらわれたあれはなんだ?
まさか無数の****ではないか!
今作のキー・ワードは、“何か素晴らしい事が起ころうとしている”。
一体、素晴らしいこととは何なのか?
新たなる生命が誕生し、地球上の諸国が仲良くなる・・・?
頑張ってはいるのだが、残念ながら取り立てて傑出した作品にはならなかった。
もし、もし前作が存在しなかったら、この映画もふつうのSF映画として観られて、まあ、平均点ぐらいの評価にはなっていただろうに・・・。