あきりんの映画生活

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「チョコレートドーナツ」 (2012年)

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2012年 アメリカ 97分
監督:トラビス・ファイン
出演:アラン・カミング

マイノリティーたちの人間ドラマ。 ★★★

ゲイのルディ(アラン・カミング)は口パクで踊るショーダンサー。
そんな彼に、検事局のポール(ギャレット・ディラハント)が一目惚れして、二人は一緒に暮らすようになる。

1970年代のアメリカでは、ゲイは未だ差別や偏見にさらされていたようだ。
堅い仕事のポールはゲイであることを周囲にひた隠しにしている。
それに、ゲイ姿のルディ。どうみても魅力的には見えない(私の偏見が強い?)。
しかし、見慣れるにつれて、ああ、これもありかと思えては来た(苦笑)。

ルディが暮らす安アパートの隣には、薬物依存症の母親にネグレクトされたダウン症の少年マルコがいた。
施設に引き取られたマルコをルディとポールは引き取り、三人での奇妙な生活が始まる。

ゲイのカップル、それに知能発達遅滞をともなった障害児。
3人ともに社会的にマイノリティの存在である。
しかし、本気で相手を思いやる関係があり、彼らの生活にある温かさがよく伝わってきた。
ちなみに、邦題の”チョコレートドーナツ”は、ルディに尋ねられてマルコが答えた大好物。

マルコ役を演じたアイザック・レイヴァは実際にダウン症とのこと。
病気を抱えながら、俳優を目指していたとのこと。
道理で、演技だけではない病児の生態があらわされていたはずだ。
(ただ、そんな彼に与えられたのが”ダウン症児という役”だったことは、やはり考えさせられるものがある。)

薬物依存症で逮捕された母親は、出所してくるとなぜかマルコの親権を申し立てる。
あんな酷い母親よりは自分たちの方がマルコを幸せにできる、ルディとポールは必死に主張する。
しかし、裁判所はゲイの二人よりは実の母親に親権を認めるのだ。

二人から引き離されたマルコは、それからどうなったのか・・・。
原題は「今すぐにでも」といったところ。
この映画の時代から40年が経ち、今は何かが変わった?

ほろ苦い、しかし人間のあたたかさを感じさせる映画だった。