1976年 アメリカ
監督:ジェームズ・ファーゴ
出演:クリント・イーストウッド、 タイン・デイリー
シリーズ第三弾。 ★★★
第2作とは違って、今回の相手は判りやすい。
陸軍の兵器庫から新型バズーカ砲などの武器を奪い、サンフランシスコ市長を誘拐した過激派グループ。
相棒だったフランクも殺されてしまい、キャラハンも、もう、俺は怒ったぞ状態。
今作でキャラハンの相方になるのが新人女刑事のムーア(タイン・ディリー)。
彼女が実に好い味わいをみせていた。
キャラハンに何度も「泣けるぜ」と呟かせながらも、背伸びをして、必死にキャラハンと一緒に働こうとするところが、なんともいじらしい。
それだけに、キャラハンの腕の中で「ミスしちゃった」と呟くところは、なかなかに余韻があった。
キャラハンがあのグラン・トリノに乗っているとの情報があったのだが、車に疎いもので、どれがグラン・トリノだったのか、判らなかった(涙)。
(余談)
途中で登場してくる黒人運動のリーダーがいる。
最初は胡散臭い奴という感じだったが、意外にも良心的な男で、キャラハンとも仲良くなる。
この男を演じた俳優、実はダーティハリーの1作目の冒頭で、キャラハンにマグナムを突きつけられて、弾が何発残っているのか考えているのか、俺も忘れた、確かめてみるか? と言われていた人だったらしい。へえ~。
クライマックスの舞台は、あのアルカトラズ島。
アルカトラズといえば、かっては「アルカトイラズからの脱出」でイーストウッドが脱獄を企てた刑務所のあったところ。
今は国のリクレーション地区のひとつになっているようだ。
物語としては単純明快。
犯人像にもそれほど深いものがあるわけでもない。
今作ではギャグまがいのコメディ・タッチも入れて、ちょっと脱力するところもあったが、キャラハンの格好良さで乗り切ったぜ。いぇい。