2008年 アメリカ 100分
監督:ジョン・アブネット
出演:ロバート・デ・ニーロ、 アル・パチーノ
コンビ刑事もの。 ★★★
なんといって名優二人の競演の作品である。
(この二人は「ヒート」でも競演していた。)
その割にはこの作品はあまり評判にならなかったような気がするのだが、どうしてだろう?
ニューヨーク市警のターク(ロバート・デ・ニーロ)とルースター(アル・パチーノ)はずっとコンビを組んできた。
熱血正義感のルークと、沈着なルースター。
ルースターはとにかくタークを尊敬していて、彼のようになりたいとの思いで一緒に仕事をしてきた。
さて、世の中には絶対的に悪い人というのがいる。
どんな事情や状況を考えても絶対に許せないような悪いことをする人。
しかし証拠がないとかで法の目をかいくぐってしまう悪人もいるのだ。
そんな悪人を誰が罰してくれる?
これは時にみられる物語の題材。
チャールズ・ブロンソンの私的警察シリーズがそうだったし、クリント・イーストウッドが「ダーティハリー2」で対決する相手もそうだった。
日本では必殺仕置き人もいたし。
というわけで、そんな悪人ばかりを狙った連続殺人事件が起こる。
警察が必死になって犯人を追っていくと、あれ?容疑者はもしかすると警察関係者じゃないのか?
おいおい、タークが怪しいんじゃないか?
冒頭から、物語の合間にタークが犯行を独白するビデオ映像が挿入されている。
これは何だ?
このまま本当にタークが犯人なのか? まさか、ね。
物語としてはそれほど起伏があるわけではない(脚本があまり良くないのだろうなあ)。
しかし名優二人が出ているだけで退屈するようなことはない。
感情の起伏があらわれやすくて、いろいろと動き回るデ・ニーロもさすが。
それにも増して、一歩控えたところにいる感じのアル・パチーノが渋い。
繰り返しになるが、脚本が良くなかったのだろうと思う。
真犯人への持って行き方がスムースではなく、その心理表現もちょっと無理があった。
折角の二人の顔合わせだったのに、平凡な作品になってしまっていた。
残念。