2015年 アメリカ 96分
監督:ニマ・ルリザデ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、 クリスティン・スチュワート
B級アクション映画。 ★★
予告編は面白そうだと思った。
コンビニ・バイトの冴えない青年が、あるキー・ワードを聞いた途端に戦闘能力が蘇る。
う~ん、これは古くはジーナ・デイビスの「ロング・キス・グッドナイト」だし、うがって考えればジェイソン・ボーンではないか。
こりゃ、面白いかな・・・。
マイク(ジェシー・アイゼンバーグ)は麻薬愛用者で、コンビニで働きながら自堕落な生活を送っている。
一番ラッキーだったのは、フィービ-(クリスティン・スチュワート)という可愛い彼女が自分を好きになってくれて、一緒に暮らせていること。
なんで彼女のような素敵な子が自分のようなダメ男を好きになってくれたのだろう?
そんなマイクが深夜の仕事をしていると、自分のおんぼろ車になにやらいたずらをしている二人組がいる。
おいおい、俺の車に何をしているんだ(怒)。
いきなり襲いかかってきた二人。すると、無意識のうちに身体が反応して、なんと手にしていたスプーンで殺してしまう。
ありゃあ、これはどうしたことだ! フィービー、どうしよう?
このあたりまでは、ふむふむ、と予想されていた展開ながら、この後に期待をさせてくれた。
冴えない平凡な自分が、実はすごい能力の持ち主だった、実はものすごく強かった、なんて妄想は、(ダメな)男の子だったら一度は抱くのではないだろうか。
さあ、格好良くアクションして活躍するか。
アクションも店にある工具で戦ったり、その合間にフィービーになんとかプロポーズしようとしたりとか、ちょっと肩の力を抜いたようなコメディ・タッチも入れている。
単なるアクション一辺倒ではなくして、新鮮味を出そうとしているのがよく判る
しかし・・・。
結論から言うと、中途半端なB級映画の範疇に留まっていた。
なにがいけなかったのかというと、主人公の能力覚醒の状況設定が格好良くない。
ボーンみたいに秘密裏に育て上げた超戦闘能力者を抹殺しようとするところまではいい。
しかし、それを助けるのが、組織側のおばちゃんでは、なあ。
それに、多分に個人的な好みなのだが、主人公に華がない(汗)。
オタオタする冴えない主人公と、すごい殺人能力、このギャップがこの映画の見せ所なのだろう。
それは判る。
判るのだが、・・・あまりにも格好良くないぞ(泣)。
(以下、ネタバレのツッコミ)
フィービーがマイクの監視役だったというのはよく判る。
しかし、マイクと一緒に麻薬中毒者になっていて、どうするんだ?
隠れて二人で暮らすにしても、余りに節操が無いぞ。
最後の後日談、あれあれ、二人はこんな事になってしまったのか。
ダメ男はすっかり卒業してしまったのか(苦笑)。