2017年 中国 110分
監督:ジョン・ウー
出演:チャン・ハンユー、 福山雅治、 チー・ウェイ
逃亡のアクション・サスペンス。 ★★☆
かって高倉健主演で映画化された「君よ、憤怒の河を渉れ」のリメイク。
原作は西村寿行だったが、それをあのジョン・ウーがどのように撮ったのか?
主人公は大製薬会社の顧問弁護士ドゥ・チウ(チャン・ハンユー)。
華やかな新薬発表会の一夜が明けて、ドゥ・チウが目覚めると、隣には社長秘書の死体が横たわっていた。
えっ? 俺は何をしたんだ? これは何かの罠か?
映画は、殺人犯の汚名を拒否しようと逃亡を図るドゥ・チウと、それを追う大阪府警の刑事・矢村(福山雅治)を描いていく。
もちろん、捜査をするうちに矢村はドゥ・チウの無罪を信じるようになる。
そして、二人は立場を越えて(男の友情だな)一緒に大きな敵に立ち向かっていく。
舞台は意外にも大阪で、完全に日本での物語だった。
ジョン・ウーといえば”白い鳩”だが、今作でもちゃんと飛んでいた。
それも屋上の鳩小屋でのアクションがあるものだから、たくさんの鳩が舞い飛んでいた(笑)。
それに、これもウー監督ではお約束の二丁拳銃乱れ撃ちもちゃんとあった(正しくは手錠でつながれた二人での二丁拳銃でしたが)。
主人公を助けるヒロインがオリジナルでは中野良子だった(懐かしい!)
偶然に知り合う牧場主の娘という設定で、ラストでは主人公を助けるために馬の一群が新宿の街並みを走りぬけるという荒唐無稽の展開まであった。
今作では彼が裁判で打ち負かした男の婚約者。
ということで、主人公とヒロインの恋物語は今回はなかった。
福山雅治はほとんどのアクションを自分でやったとのこと。
あまり好きな俳優さんではないのだが、その役者根性はちょっと見直した。
本編後にジョン・ウー監督と福山雅治の対談映像が流れた。
ちょっとお得感・・・かな。
いささかがっかりだったのは・・・主人公が犯人に仕立て上げられて追われた理由。
えっ、そんなこと?
会社の企業秘密そのものに関わっていたとか、そんな大きな理由ではなかったんだ。なあんだ。
ジョン・ウー監督ということで期待して観たのだが、もう一つでした。
それにしても日本舞台で映画を撮るなら、もう少し違う作品にすればよかったのに・・・。
オリジナルも(健さんには失礼ですが)かなりトンデモ映画でしたから(汗)。