あきりんの映画生活

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「オデッサ・ファイル」 (1974年)

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1974年 イギリス 129分
監督:ロナルド・ニーム
出演:ジョン・ヴォイド、 マクシミリアン・シェル、 マリア・シェル

ナチスにまつわるサスペンス。 ★★★

原作は、あの傑作「ジャッカルの日」のフレデリックフォーサイス
だから硬派のサスペンスものである。
同じフォーサイス原作の映画「戦争の犬たち」はあまりパッとしなかった。やはり脚本、監督のせい?
さて、本作はどうだろう?

1963年、フリーの記者ミラー(ジョpン・ボイド)はガス自殺したユダヤ老人の日記を入手する。
そこには元ナチスSSで収容所所長だったロシュマン大尉の残虐行為が告発されていた。
ミラーが調査を始めると、すぐさま彼は命まで狙われるようになる。

怖ろしいことに、世界中に元ナチスの利権を守るための秘密組織オデッサというものがあるようなのだ。
オデッサの結社員は各国のあらゆる職種に入り込んでいて、お互いに助け合って経済や政治にまでも大きな影響を秘かに及ぼしているらしいのだ。
これ、どこまでがフィクション? ひょっとしたら本当にオデッサはある?

ジョン・ヴォイトといえば「真夜中のカウボーイ」であるし、そしてアンジーの父親である。
若き日のジョン・ヴォイトは、目つきといい、やはりアンジーにそっくりだった。

さて、イスラエルのグループと接触したミラーは、彼らと協力してオデッサに潜入することに。
ここからはスパイ・サスペンスものとなってくる。
果たして秘密結社には上手く入り込めるのか? いつ、本体がばれてしまうのか?

村の印刷工場での殺し屋との対決場面は、かなり盛り上がるものだった。
突然大きな音をたてて動き始める印刷機械・・・。

ミラーが追い詰めたロシュマン(マクシミリアン・シェル)は、彼に持論を展開する。
聞いていると、彼らなりの理論があることについ感心してしまいそうになる。
ナチスには、今でも改悛の情はないのだろうか。

(ネタバレ)

偶然入手した老人の日記から、どうしてミラーは命を賭けてまでロシュマンを追うのかと思っていた。
最後、ロシュマンと対峙したミラーが彼への復讐に固執した理由が語る。
そうだったのか、単に(純粋に)正義感からじゃなかったんだ。

古い作りであることは否めませんが、充分に楽しむことができました。