2022年 アメリカ 136分
監督:マイケル・ベイ
出演:ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世、 ジェイク・ギレンホール、 エイザ・ゴンザレス
救急車でのカー・チェイス。 ★★☆
妻の癌治療の為に大金が必要なウィル(ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世)。
金の工面を義理の兄ダニー(ジェイク・ギレンホール)に相談したところ、よし、一緒に銀行強盗をしよう、なあに、危ないことはなにもないさ。
人が好くて真面目そうなウィル。渋々、というか、無理矢理というか、ダニーの計画に参加させられてしまう。
首謀者の兄のダニー、根っからの悪党ではないのだが、浅はか、成り行き任せで、どこか行っちゃってる。
ギレンホールはこうした常識を踏み外している人物を演じるのが上手い。
なにしろ、あのぎょろ目が好いんだよね。
さて。簡単に終わるはずだった銀行強盗だったが、あれよあれよと予想外の事態が続いて、ありゃあ、銃撃戦になってしまったぞ。
死傷者も出て救急車までやって来たぞ。
ついに警官隊に包囲されてしまったぞ。逃げなきゃ。どうする?
どんどんとテンポよく物語が進む。なにも考えることなし。
次々と起こる出来事を、ああっ、とか、おおっ、とか思いながら観ていれば好い映画。
仕事で疲れた夜にビール片手に楽しめる映画。こういう映画も必要だよな。
さて。ダニーとウィルは救急車ジャックをして逃走を始める。
車中には、撃たれて重症の警官と救命士のキャム(エイザ・ゴンザレス)が乗っていたぞ。
ここからは、追跡してくる沢山のパトカーからの大逃走劇である。
警察はヘリコプターも動員して上空からの追跡もおこなう。
マイケル・ベイ監督なので、このカー・チェイスは迫力のある展開、映像となっている。
逃走する救急車内ではキャムが必死で手当てを続ける。
なんと、電話で外科医の指示を仰ぎながら手術までしてしまうのだ!
揺れる車内でそんなことができるの?と思ってしまうが、そこはまあ、マイケル監督の顔を立てることにしよう(汗)。
そう、このキャム役のエイサ・ゴンザレスが好いのだ。
救急車に乗せた患者は病院に届けるまで絶対に死なせない、という信念で仕事をしている。
彼女の頑張りが映画をもり立てていた。
途中で仲間の倉庫に逃げ込み、逃走車を塗り直して色を変えてしまうのには感心した。
なるほどね、ヘリの追跡をまくのには有効だな。
ウィルが銃で撃たれてしまったりもするのだが(撃ったのは誰だ?)、最後は何となくみんな好かったねという雰囲気となる。
めでたし、めでたし・・・。
退屈する暇もなく観ることができるのだが、それにしても、この内容の映画だったら136分はちょっと長すぎたのではないかい?
(ちょっとツッコみ)
銀行から奪った大金、結局ウィルが自分のものにしてしまった?
そんなんで好いの?
普通に面白くって、後には特に何も残らないっていう潔いタイプ。
これで90分くらいにまとめていてくれたら、言うことなかったのだが。