あきりんの映画生活

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「スタートレック イントゥ・ダークネス」 (2013年)

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2013年 アメリカ 132分
監督:J・J・エイブラムス
出演:クリス・パイン、 ザカリー・クイント、 ゾーイ・サルダナ

有名SFドラマの第2章。 ★★★★

前作は若き日のカーク船長が誕生するまでのお話だったし、エンタープライズ号の仲間紹介みたいなところもあった。
今作になってその辺りがすっかりなじんだので、物語が存分に楽しめる。

冒頭に、異文化惑星の探査をおこなっていたカーク(クリス・バイン)は、窮地に陥ったスポック(ザカリー・クイント)を助けるために規律違反をする。
カークの行動のおかげでスポックは助かったのだが、そのスポックはカークが規律違反をしたことを報告し、カークはエンタープライズ号の船長を解任されてしまう。

助けたやったのに、なぜ規律違反の報告なんかするんだ?
組織の規則か人間としての倫理か。どちらを選択するのが正しいのか?
この命題は、スタートレックの物語で基調をなすように問われ続ける。
感情を知らないスポックは、常に論理的な選択を優先する。それに反してカークはときに非論理的な感情で物事を判断する。

そういった人間性(?)も好い味付けになって映画はすすんでいく。
やはりこういったシリーズものというのは、登場人物の掛け合いが楽しい。

さて今回のメインの相手はジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)。
彼は何者かというと、なんと300年も前に遺伝子操作で誕生させられた超人類だったのだ。
彼は仲間を助けるために、人類にテロ行為をおこなっていたのだ。

宇宙空間での正統的なアクションも迫力満点。
3Dでも公開されたとのことだが、その映像はどうだったのだろうか?

ところで、コアの機械故障をあんな原始的な方法で直せるの?といったツッコミは絶対に入るだろうなあ。私もツッコミたい(笑)
ここで描きたかったのは古典的とも言える自己犠牲。
多数を助けるために一人が死ぬのは美学か。感情的にそうだと思うわけだ。
それは、一人を殺すために多数を殺す、その一人はもっと多くの多数を殺すから、は許されるのか、ということの反対命題のようでもあるのだ。

感情が爆発したようなスポックとカーン(ハリソンの正体)の一騎打ちアクションも迫力満点。
カークの死がスポックにも感情を呼び起こしたのだろうか。

エンターテイメントとしての面白さは十二分にある。
さらに仲間を助けるためのテロ行為 (ひいては民族を助けるためのテロ行為、と敷衍することもできる) について問題提起もしてくる。
次回作も楽しみに待ちたい。