1999年 スペイン
監督:マテオ・ヒル
出演:エドゥアルド・ノリエガ
サスペンス? ★☆
トム・クルーズの「バニラ・スカイ」のオリジナル作「オープン・ユア・アイズ」(これは面白かった!)の脚本を書いたマテオ・ヒルが監督。
この人はアレハンドロ・アメナーバル監督の「海を跳ぶ夢」や「アレクサンドリア」の脚本も書いている。
主演も「オープン・ユア・アイズ」と同じエドゥアルド・ノリエガ。
ということで、少なからず期待して観る。
期待して観たのだが、??? なに、これ?
舞台はセビリア。街は聖週間(キリスト教に疎いのでよくわからんが)で沸き立っている。
主人公は新聞のクロスワードパズルの作成者シモン(エドゥアルド・ノリエガ)。
彼はある日、次回新聞に掲載されるパズルにある言葉を入れろと脅迫する電話をもらう。
このマテオ・ヒルという人は、現実世界と夢世界(夢想世界といってもいいのかもしれない)の交錯を描くのが好きなようだ。
「オープン・ユア・アイズ」ではそれが成功して、とても面白い物語になっていた。
しかし、この映画では裏目に出ているぞ。
夢世界が顔を出すたびにリアリティが失われて、これ、ふざけているのじゃないの?という感じに薄っぺらい。
アパートのドアに貼ってあったメモに誘われるように教会を訪れると、そこでサリンによるテロ行為がおこなわれる。
(映画には、我が国の地下鉄サリン事件の新聞記事が映り、麻原某の顔写真も写る。)
どうもセビリアの街に点在する教会で次々にテロ行為が起こるようなのだ。
しかし、いったい何を描きたかったのか。
ついには、主人公は謎の男たちと玩具の光線銃で戦いを始めるのだよ。
これ、本気? そして光線銃が当たったと言っては、力が吸い取られると言って倒れたりするのだよ。
結局、冒頭のクロスワードがどんな関係を持っていたのかも判らず、怪しいと思っていた人物が犯人だったのだけれども動機もよく判らず。
この映画、ゲーム感覚で観るの? それとも、オカルト感覚で観るの?
何か、面白さのポイントを見逃している?
この映画を観た方、誰か、この映画の見方を教えてください(汗)。