あきりんの映画生活

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「レポゼッション・メン」 (2010年)

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2010年 アメリカ 111分
監督:ミゲル・サポチニク
出演:ジュード・ロウ、 フォレスト・ウィティカー

SFサスペンス。 ★★★

人工臓器によって長寿が得られるようになっている近未来が舞台。
しかし、その人工臓器は大変に高額で、購入した人は販売元のユニオン社に高額のローンを払い続けなくてはならない。
万一、ローン返済ができなくなると合法的に人工臓器を回収されてしまうのだ。
タイトルのレポゼッション・メン(レポメン)とは、その人工臓器の取立て屋のこと。

レポメンは、言ってみれば、浪速金融道や闇金ウシジマ君での高利貸しの取り立て屋ほどに情け容赦がない。
いや、それ以上。なにしろ取り立てられてしまったら死ぬのだから(汗)。

主人公はそんな腕利きのレポメン、レミージュード・ロウ)。
ところが、取り立ての最中に事故にあったレミーが瀕死の状態から目を冷ますと・・・なんと、自分も人工心臓を取りつけられた身体になっていた・・・。

この映画のミソは、これまで非情に取り立てていた主人公の立場が、逆転して取り立てられる立場になってしまったところ。
逃げなければ・・・、逃げなければ・・・。

レミーの相棒のジェイクにフォレスト・ウィティカー
この人がでていると、映画になんだか暖かみというか深みが増す気がする。名優たる所以か。
かっては一緒に組んで取り立て業をやっていたジェイクが、今度は自分を追ってくる。
それにしても、ジェイクが好い奴なんだよねえ。好い奴過ぎたんだよねえ・・・。

ご注意をひとつ。
臓器の回収場面とか、結構グロテスクな場面もあるので、”肉体痛い系”に弱い方はご注意を。

さあ、ユニオン社からの追っ手から逃げているばかりではダメだ。
反撃をしなくては・・・。その手段とは・・・。
といっても、そんなことまでしてしまっていいのか? 手当たり次第にやってしまっているぞ。いいのか?
それに、ジェイクはなんだってそんなにあっさりと協力してくれるようになったんだ?

(ネタバレ)

最後の最後にどんでん返しがあった。
なるほど、そうきたか。そういえば伏線がはってあったよなあ。ユニオン社がちゃんとCMを流していたものなあ。

それなら最後近くの強引な展開も納得できるというもの。
その分は、少し苦いエンディングということになる。う~ん、そうだったか・・・。
しかし、これ、あの名作のオチと似すぎていないかい?(汗)

DVDではボーナス映像で、ユニオン社の架空CMが収められている。
人工心臓で命が助かった人が何人も明るく登場する正当なCMや、拷問を受けても脇の下はサラサラで汗をかかないというデオドラントのCM、さらにはお好みの国から花嫁をお届けしますというCMなど。
この遊び心は必見もの。
このボーナス映像を見るためだけでもDVDを借りてきてもいいほどです (ちょっと言い過ぎ?)。