2015年 イギリス 116分
監督:ガイ・リッチー
出演:ヘンリー・カビル、 アーミー・ハマー、 アリシア・ビカンダー
あのTVドラマを映画化。 ★★★
”アンクル”といえば、往年のTVドラマ「0011ナポレオン・ソロ」で主役の二人が属していた組織名。
これは、あのTVドラマをガイ・リッチー監督が映画化したもの。
こりゃ、ある年代の人は観に行くよねえ。
あのTVドラマでは、アメリカ人で軽~い感じのナポレオン・ソロと、ロシア人で真面目人間のイリヤ・クリアキンのコンビが、互いに助け合いながら悪の組織と戦っていた。
今作では、ソロとクリヤキンは始めは対立する立場。
それぞれCIAとKGBからの命令で、別々に行動している。
そう、これは”アンクル”ができる前の、前日譚である。なるほど、そうきたか。
時代は、東西冷戦中の1960年代。
アメリカとソ連が協力するなんて、誰も考えようともしない時代。
CIAエージェントのソロ(ヘンリー・カビル)と、KGBエージェントのクリアキン(アーミー・ハマー)は、核兵器制作の陰謀を阻止するためにそれぞれベルリンへ。
二人はことあるごとに鉢合わせをして、争う。
しかし、どちらも有能なものだから決着が付かない。
敵ながらなかなかやるなあ。
鍵を握るのは、核兵器開発の鍵となる天才科学者の娘ギャビー(アリシア・ビカンダー)。
アメリカとソ連が手を組むことになって、ソロ、クリアキン、ギャビーの3人は巨大悪の本拠地へ何食わぬ風で乗り込んでいく。
今回の作品では、ナポレオン・ソロもイリヤ・クリアキンも、かなりの過去を背負っている。
きれい事だけではないものを背負わせたところが、ガイ・リッチーらしいか。
それと、アリシア・ビカンダーは初めて観たが、なかなかによろしい。
クリアキンがほのかな想いを抱いてしまい、ギャビーもそれに応えようとする度に邪魔が入るのも、お約束ながら、楽しい。
アクションも充分に切れているのだが、近年のジェームズ・(クレイグ)・ボンドやジェイソン・(デイモン)・ボーンに比べると、派手さは控えめ。
どちらかと言えば、オールドファッションド・スパイ映画という感じでまとめている。
後半になって現れたMI6長官(なぜ現れるのかは観てのお楽しみ)は、あっ、ヒュー・グラントではないか。
ヒューが出ているという噂は聞いていたが、すっかり忘れていた。
すっかり初老のおじさんになっていたので気がつかなかったなあ(汗)。
そうか、”アンクル”はCIA、KGB、それにMI6の合同組織だったのか。
これは続編やる気満々に見える。
期待して待つぞ。