1979年 日本
監督:市川崑
出演:石坂浩二、 佐久間良子、 桜田淳子
市川、石坂コンビの横溝正史もの。 ★★☆
「病院坂の首縊りの家」と呼ばれる因縁の廃屋で、猟奇的な殺人事件が起きる。それは、悲しい出生の秘密を持った兄妹の復讐劇だった。
当時の評判が良くて5作目までつかられた石坂浩二の金田一シリーズの最終作。このシリーズの中では不評の作品だが、結構面白く観ることができる。主役の石坂浩二も未だ若い。
非常に複雑な家系図が下敷きになっており、登場人物の血縁関係を理解するのはなかなかに大変。
それにある程度目をつぶれば、あとは横溝正史独特のおどろおどろした雰囲気も出ており、よいのではないだろうか。
事件の発端となる生首が風鈴のようにぶら下げられている場面が、なんと言ってもインパクトがある。
当時はアイドルだったはずの桜田淳子が好演している。
それにひきかえ、冒頭と最後の横溝正史自身の出演部分は余分だった。本人が出たがったのだろうか?
(以下 ネタバレ)
不幸な兄妹の母が、実は佐久間良子の娘だったというのは意表をつかれた。
しかし、すると桜田淳子の二役は娘と孫と言うことになり、15年の年月違いが気になってはしまう。
これはいくらなんでも、ちょっと無理があるのでは。