あきりんの映画生活

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セレンディビティ

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2001年 アメリカ 91分
監督:ピーター・チェルソム
出演:ジョン・キューザック、 ケイト・ベッキンセイル

軽いタッチのラブ・ストーリー。 ★★★

クリスマス前のデパートで偶然に出会ったジョナサン(ジョン・キューザック)とサラ(ケイト・ベッキンセイル)は、惹かれ合うものを感じながらもそのまま別れる。数年後に、ジョナサンもサラもそれぞれの恋人と結ばれようとしていたが、まだ2人はお互いを忘れられないでいた。

おとぎ話を楽しむように、理屈を忘れて観る映画。
フル・ネームも連絡先も教えあわずに別れた二人がが再開する方法は、”幸せな偶然”が訪れるかどうかにかかってくる。
ジョナサンの連絡先は支払いに使った5$紙幣に書いてある。この紙幣がサラの手元に戻ってくるかどうか。
サラの連絡先を書き込んだ本は古本屋に売られる。はたしてジョナサンがこの本を見つけることができるかどうか。
観ている者は、どんな偶然(それとも、運命?)がおこって二人が再開するのか、を楽しみに待ちながら映画を楽しむ。お約束通り。

ジョン・キューザックはそれほどきりっとした美男子ではなく、どことなく抜けたような感じなのだが、この手の軽いタッチの映画にはむいている。
ケイト・ベッキンセイルも、「パール・ハーバー」で観たときはちょっと鼻についたのだったが、この映画では可愛いらしかった。(でも「アンダーグランド」は駄作だったと思う)

それにしても、この類の設定の映画では主人公二人が結ばれる代わりに幸せを逃がすそれぞれの相手がいる。それは、あの名作「卒業」からつづく系譜である。
ジョナサンとの結婚式当日にキャンセルされてしまった婚約者も気の毒だし、サラに求婚していた音楽家もあんなに真剣だったのにな、と思ってしまう。
彼女や彼はどうしてくれるんだ、ということになる。
捨てられた同志の二人が結びつく、というような筋書きの映画もあったけれど。

脇役だけれども、サラの情報を教える代わりにと、ジョナサンにいろいろと商品を売りつけるデパートのおじさんがいい味を出していたな。

最後の最後まで、そんなに上手く偶然が重なるはずがない、と思ってはいけません。
これはおとぎ話です。