2001年 アメリカ
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー、 ブラッド・ピット、 マット・デイモン、 ジュリア・ロバーツ
アンディ・ガルシア、 ドン・チードル、 バーニー・マック
豪華出演者による犯罪サスペンス。 ★★★★☆
窃盗犯リーダーのオーシャン(ジョージ・クルーニー)は、厳重な警戒と防御システムを破って、カジノの金庫から大金を奪おうと計画する。そのために、古い友人のいかさまトランプ師(ブラッド・ピット)と一緒に各分野のプロフェッショナルを集める。それは、スリ(マット・デイモン)、爆薬専門家(ドン・チードル)や、機械配線のプロ、軽業師など、総勢11人だ。
彼らのそれぞれの特技を生かしての綿密な計画が練られて、といったあたりは、この手のものが好きな人にはたまらなくわくわくする。
はっきり言って11人の中には影の薄い人物もおり、はて、この人物の役割はなんだったろう?ということもある。
もう少し人数を絞った方がすっきりとしたのではないかとも思える。
しかし、そこはそれ、豪華顔ぶれはうれしくなるわけだし、それを楽しめばよいというもの。
大金を盗まれるカジノ・オーナーのアンディ・ガルシアもいい味を出している。
ひょっとすると、出演者の中で一番格好良いかも知れないぐらい。
ガルシアとクルーニーのあいだで揺れ動くジュリア・ロバーツは、わざわざ彼女を起用しなくても、といった程度の存在感で、彼女のファンとしては残念。
物語の展開にはちょっと都合がよすぎるところもあるが、盗みのトリックはどんでん返しに次ぐどんでん返しで堪能できた。
うーむ、そうきたのだったかと、にやりとさせられた。
とにかく小難しい理屈は不要の極上エンターテメント。
本作につづく「オーシャンズ12」は見事にこけた失敗作。
「オーシャンズ13」で立ち直りかけているが、やはりシリーズの中ではこの「11」が一番よい出来。
でも、本作が気に入った人は、同じ顔ぶれがそろうだけで嬉しくなるはずだから、シリーズを観ることを勧めます。
「12」にはキャサリン・ゼタ・ジョーンズも出ているし、あれ、こんな人がこんな役で、というのもあります。