2002年 アメリカ 142分
監督:ジョージ・ルーカス
出演:ユアン・マクレガー、 ナタリー。ポートマン
ヘイデン・クリステンセン、 サミュエル・L・ジャクゾン
★★☆
エピソード1から10年後の物語。共和国からの離脱が続いて世界は不穏な情勢となっていて、今は議員となったアミダラも何者かに命をねらわれる。ジェダイの騎士となったアナキンはアミダラの護衛となるのだが。
成長したアナキンの人物像がどうも感情的に逆なでするものがあり、作品にのめり込みにくかった。
あの可愛く頑張ったアナキンが、こんなに独りよがりで短気な人物になるとは。
精神的な強さが全くそなわっていないのはオビ・ワンの教育が悪かったのではないかい?と思ってしまうほど。
この欠点があったために後に悪の道に進んでしまうという布石なのか?
それに、本作で物語の中核を担っているアナキンーとアミダラとの恋物語がどうもうまくない。
エピソード1から10年後という設定だから、アナキンは10代後半で良いとして、アミダラは一体何歳なのだろう?
20代後半なのだろうか?
エピソード1から歳をとっていないように見えてしまうのだが・・・、まあ、それは良いとしておこう。
うまくないのはアミダラの恋心。
アナキンの方は幼少時から続いていた憧れが恋心に変わるということで容易に理解できるのだが、アミダラが何故アナキンをあれほど愛するようになっていったのか、納得できる展開がない。
唐突にアミダラの愛の告白がおこなわれても、見ている側がとまどってしまう。
ということで、この恋物語が上手く描けていないことが本作をいまひとつと感じさせてしまう大きな要因となっている。
それはさておき、今回目を見張ったのは、あのヨーダ。
小さくて、普段は杖にすがって歩いているようなヨーダのアクション・シーンには驚いた。
やるときはやるじゃないの。さすが、伝説のジェダイだ。
悪の張本人ドゥークー伯爵はヨーダのパダワンだったようだ。
そのドゥークー伯爵のパダワンがクワイ=ガンで、彼のパダワンがオビ=ワンで、そのパダワンがアナキンだったのか。
作品としては、未来都市の造形も美しいし(「ブレードランナー」の影響がある?)、宇宙船チェイスも迫力があった。
ドロイドとの戦闘場面、セイバーでの戦いの場面など、充分に楽しめる。
変に恋物をからませなければ、SF映画としてはもう充分な出来だったのに・・・。
ただ、本作はエピソード3への布石といった感じが強いようだ。
だから「スター・ウォーズ」全体から見ると、格が落ちてしまう感は否めない。
本作は、「エピソード1」を見ておかないとストーリーがわかりにくいです。