2005年 アメリカ 110分
監督:ジャン・フランソワ・リジェ
出演:イーサン・ホーク、 ローレンス・フィッシュバーン、 マリア・ベロ
「要塞警察」のリメイク。 ★★☆
雪で孤立した大晦日の小さな警察署に、護送中の凶悪犯人たちが緊急避難してくる。そこへ謎の武装集団が不意にすさまじい襲撃をかけてくる。
閉ざされた場所での攻防戦という非常に分かりやすい状況設定。
これでストーリーが面白くなるかどうかのポイントは2つ。
1つは何故主人公たちは攻撃されているのかという謎の設定。
もうひとつは、さまざまな境遇の閉じこめられた者たちがどう助け合って危機を乗り切るか。
あるトラウマを抱えた警官役のイーサン・ホークと、凶悪犯のローレンス・フィッシュバーンの微妙な人間関係は悪くなかった。
とくにフィッシュバーンのカリスマ的な存在感は大きい。
しかし、その他の人々の描き方の深みは乏しかった。
偶然居合わせてしまった心理カウンセラーの女性があっさりと殺されてしまうとは思っていなかった。
最後まで助かって主人公と新しい関係になるのかと思っていたのに。
主人公たちが襲われる理由は比較的単純な設定。謎というほどのものでもなかった。
すると、あとは銃撃戦の迫力がどうかということになるが、これは及第。
とても単純な作りなのであとに残るものはないが、見ている間は退屈しないという種類の映画。
同じような設定のフランス映画に「スズメバチ」がある。
こちらの人間関係の描き方は丁寧で(子持ちの女性中尉が好演)、楽しめる映画だった。