1965年 アメリカ 102分
監督:フィリップ・ダン
出演:ロック・ハドソン、 クラウディア・カルディナーレ
国家的陰謀にまきこまれるサスペンスもの。 ★★★
精神科医スノー(ロック・ハドソン)は毎夜目隠しをされて秘密の場所に案内されていた。国家保安局の将軍の依頼で、極秘研究を手がける物理学者の治療を行っていたのだ。
物理学者の妹(C・カルディナーレ)は兄の行方を追ってスノーに接近してくる。
さらにCIAと名乗る男が物理学者の居所を教えろと言ってくる。
国家的陰謀といっても、最近の映画のような派手なアクションがあるわけではない。
印象としては個人の周りで起こるごくこじんまりとした冒険劇なのだが、ヒッチコックを思わせるような、なんとも良い雰囲気で飽きさせない。
ストーリーはさくさくと軽快なテンポで進む。
謎めいた人物も登場してくる。誰が悪人で嘘をついているのか、誰の言葉を信じたらよいのか。だましあいの中でスノーが等身大の活躍をする。
この、いかにも一般市民が陰謀に巻き込まれて活躍するという、荒唐無稽でないところが主人公たちに親近感を抱かせる。
コメディ・タッチのアクションもあり、サスペンスといってもほのぼのとしてくるようなところがある。それがなんとも良い。
スノーは車で秘密の場所へ連れて行かれるたびに目かくしをされる。
その場所を探すために、同じように目かくしをして、車の中に聞こえてくる物音をたよりに連れて行かれたルートを見つけだす。
タイトルは事件の設定と、それを解き明かす方法の、両方をあらわしているわけだ。
この頃のクラウディア・カルディナーレは本当にきれい。
CCとの愛称を付けられていて、BB(ブリジッド。バルドー)、MM(マリリン・モンロー)と並び賞されていた。
安心して観ることのできる良質の映画です。
(映画の画像を捜したが、ポスターなどは見つけられなかった。わずかにチラシが検索に引っかかった。)