2023年 119分 イギリス
監督:リック・ローマン・ウォー
出演:ジェラルド・バトラー
脱出行アクション。 ★★☆
主人公はCIA工作員のトム(ジェラルド・バトラー)。
彼はイラン核施設爆破を見事に成功させたのだが、身元がばれてしまう。
追われるぞ、こりゃいかん。
ということでトムはイスラム世界からアメリカへ脱出しようとする。
30時間後にカンダハルから飛びたつ輸送機に乗らないと助からないぞ。
ベースになったのは、実際にCIA職員がアフガニスタン赴任時に体験した実話とのこと。
現実に映画のようにハラハラする体験をする人っているのだな。
中東情勢はその対立構図が複雑で、私のようにいい加減にニュースに接している者には理解できていないことが多い、
この映画鑑賞で一番困ったことは、一体どこが主人公を狙ってきているんだ? 一体どこが主人公を助けようとしているんだ?
そのあたりの関係にもっと精通していれば、映画はより一層楽しめたかも知れない。
トムを追ってくるのは、施設を爆破されて怒り心頭のイランの精鋭集団・コッズ部隊。
それに、何故か隣国パキスタンの軍統合情報局(ISI)も追ってくる。これ、どういう利害関係があるのだ?
そればかりか、タリバンと関係を持っているゲリラ組織や、金次第で敵にも味方にもなる武装集団などもトムを追いかけ始める。
誰が敵で誰が味方やら。誰がカンダハルへの逃亡を助けてくれるはずだったんだ?
もう入り乱れて混沌としている。
トムも一難去ってまた一難にあいつづける。こりゃ疲れるよなあ。
でもジェラルド・バトラーだから大丈夫なのだよ。不屈の精神でカンダハルを目指す。
その逃亡の相棒が通訳として雇われたモハメド。
気のいい男なのだが、いかんせん初老である。体力は限界ぎりぎりとなってくる。なんだか気の毒だなあ。
追跡陣も面子にかけてなのか、お金目的なのか、執拗にトムたちを追ってくる。
町中でのカーチェイスもあるし、夜の砂漠での暗視スコープ越しの奇襲ヘリとの戦闘もある。
盛りだくさんなアクションの連続で、こりゃトムも大変だよ。
中でもバイクに乗ってトムを追ってくるISIのエージェントがなかなかに格好好かった。
さあ、やっとCIA基地の手前まで来たぞ。しかし、そのときに追っ手の一大軍勢(!)が背後に迫ってきた。
もうこれまでか・・・。
(ツッコみ)
トムたちはあるCIA側の決断によって危機一髪で助かるのだが、そんなことなら、もっと早く助けんかいっ!(怒)
とにかくハラハラドキドキの2時間でした。
女性はまったく登場しなかったような・・・。そういう映画ですよ。