あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

ヘブン・アンド・アーズ (2003年)

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2003年 中国
監督:ハー・ビン
出演:チアン・ウェン、 中井貴一、 ビッキー・チャオ

中国の歴史剣客もの。 ★☆

舞台は唐時代の中国。遣唐使としてやってきていた来栖(中井貴一)は25年も皇帝に仕えている身。来栖は逆賊となった元将軍、李(ちあん・ウェン)の殺害命令を受ける。
李は捕虜とした突厥族の女性や子どもを殺さずに逃がしたために、逆賊の汚名を着せられたのだった。

こう書けば判るように、李は良い人なのである。
そんな彼を来栖も認めているのだが、朝廷の命令に背くわけにはいかない。ま、だいたいのお膳立てはこれで判るというもの。
そこに可愛い娘(ビッキー・チャオ)がからみ、本当の悪役も絡んでくる。

李は、天竺から皇帝へ献上する仏教経典を運ぶキャラバンの護衛として長安を目指していた。
このお宝を奪おうとするのが悪役集団で、その頭領がめっぽう強い。
で、来栖と李は長安に着くまでは、とお互いに協力をする。

途中から、どうも物語がだれてくる。
画面も、一生懸命作っているのは判るのだけれども、その一生懸命さがぎごちなく伝わってきてしまうところがあって、これ、なんなのだろう?

ゴビ砂漠の横断中に飲み水がなくなり、来栖らは疲労困憊する。たっぷりと水を持っている悪役たちはとても意地悪をする。腹立たしいぞ。
数人で立てこもった小さな城を、突厥族や悪役たちが大軍で責め立てる。味方は次第にやられていく。腹立たしいぞ。
しかし、映画は盛り上がらないなあ。

頭でこんな風に撮ればいいだろうと考えてしまっていて、感性に訴えてくるものになっていないのだ。
物語が画面の中で空回りをしてしまっている。

味方がどんどんやられてしまって、いったいどうなるのだと思っていたら、挙げ句の果ては、最後は、なんや、インディ・ジョーンズかよ!

この映画、私の感性が合わなかったというよりも、はっきりと失敗作だと言いたい。