あきりんの映画生活

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「スターダスト」 (2007年)

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2007年 アメリカ 128分
監督:マシュー・ヴォーン
出演:チャーリー・コックス、 クレア・デインズ、 ミシェル・ファイファー、 ロバート・デ・ニーロ

アクション・ファンタジー。 ★★★☆

ファンタジーものはあまり好きではなくて、どちらかといえば苦手なのだが、これは素直に楽しめた。
物語の展開に変化があり、登場する魔女や幽霊など、適度のユーモアが心地よく効いていた。

魔法の国に入り込んだ主人公(チャーリー・コックス)が、美女に姿を変えた流れ星(クレア・デインズ)と一緒に旅をする。
しかし、この流れ星を、永遠の若さを手に入れようとする魔女や、王位を狙う横暴な王子が手に入れようと躍起になっていたのだ。
旅をする二人を、魔女や王子が入れ代わり立ち替わり襲ってくる。さあ、冒険の始まりだなあ。

物語の設定としては、かなり奇妙なところもある。無理がある。
だいたいが、壁に囲まれた人間の村の外の世界は魔法の国だというのだが、では、この村以外のほかの人間の国はどこにあるのだろう? どうやって交通しているのだろう?
それに、流れ星は、何故、主人公と一緒に村へ帰ってくれようとしたのだ? 流れ星にとってはなんの意味もないことなのに。

ま、いいや。ファンタジーなのだから。

見せてくれるのが何と言っても魔女役のミシェル・ファイファー
魔法で若返ったかと思うと、魔力を消費するたびに年老いた容貌に戻っていく。
皮膚にしみが出てきたり、胸の張りがなくなってドロンと垂れ下がったり、笑える。
隠していた衰えが露わになるたびに、魔女が必死で焦る様が、また笑える。

王位を奪い合って殺しあう王子たちも、残酷なようでどこかお人好しだったりする。
ただ一人生き残っていた七番目の王子も、結局は死んでしまうのだが、死人となった王子が魔女に操られて主人公と闘う場面は、これはもう抱腹絶倒ものだった。
まるで糸で繰られたあやつり人形の動き。
それでいてちゃんとチャンバラをくり広げてくれる。実に楽しい場面だった。

物語に花を添えたのが、空飛ぶ海賊船の船長、ロバート・デ・ニーロ
しかし、あの空を飛ぶ海賊船は、ぜったいにジブリの「天空の城ラピュタ」あたりに影響されていると思える。というか、パクっているとしか思えないのだが、どんなものだろう。

ということで、悪人もどこか滑稽で憎みきれないし、最後のハッピーエンドも上手く持って行っていた。
主人公は最後までどこかヘタレな感じではあったのだが(笑)。

家族で一緒に愉しく観ることができます。