2008年 アメリカ
監督:ロドリゴ・ガルシア
出演:アン・ハサウェイ、 パトリック・ウィルソン、 デビッド・モース
オカルト・サスペンス。 ★★★☆
どんな風に物語が焦点を結んでいくのだろうと惹きつけられていた。
う~ん、そうきたか。
人によっては肩すかしをくらったような気になるかもしれないが、私は充分に愉しんだ。
ひどい飛行機事故で奇跡的に5人の生存者がでる。
彼らの精神的な支えをおこなう役割を与えられたのがセラピストのクレア(アン・ハサウェイ)。
彼女は5人にカウンセリングをおこなっていくのだが、生存者の一人エリック(パトリック・ウィルソン)は集団カウンセリングを拒否する。
生存者たちは、それぞれに何かに怯えているような雰囲気がある。
事故の様子を語る証言にも食い違いが出てくる。誰が思い違いをしている?
そして彼らをじっと監視する謎の人物が影のように現れたりもする。いったい、彼は何者? その目的は?
それに、航空会社の幹部(デビッド・モース)は、いかにも事故の陰蔽工作をしているようにクレアの行く手を遮ろうとする。
これは飛行機事故には、なにか明かされていない秘密があるぞ・・・。
個別カウンセリングを希望したエリックは、クレアの気を惹こうと突拍子もない行動をおこなったりする。
なにか不気味な存在にも思えるのだが、クレアはしだいにエリックに惹かれていってしまう。
生存者の混乱する気持ちを支えるのがクレアの仕事だったのだが、クレア自身も姉との間の確執に悩んでいた。
意を決したクレアは姉を訪ねたりもするのだが・・・。
観ている私たちも、何かがおかしい、説明できない何かがある、クレア自身もなにかを秘密をかかえているのではないか、と思いはじめる。
(以下、ネタバレにならないように書いているつもりですが、これから観るつもりの方は読まないほうがいいかもしれません)
奇妙な話の展開から、途中ではてっきりオカルト担っていくのかと思っていたら、ちょっと違っていた。
いわば、一種の心理サスペンスだったわけだ。
ずるいなあ、と言ってしまえばそれまでですが・・・。
でも、黒人上司や、お節介な隣人のおばさんなどの意味が判って、ほのぼのとしてくる感じもあって、後味は悪くありません。
なんだ、またか、と怒る人もいるかもしれなませんがが、私にはまったくOKでした。
(私が鈍いだけ?)