2004年 アメリカ 108分
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・ディモン、 フランカ・ポテンテ、 ジョーン・アレン、 カール・アーバン
ボーン・シリーズ2作目。 ★★★★
前作「ボーン・アイデンティティー」の2年後の物語。
(これは前作を観ていないと、物語の背景を理解するのは辛いものがあります。このシリーズは順番に観ましょう。)
ボーン(マット・ディモン)は、マリー(フランカ・ポテンテ)と一緒にインドでひっそりと暮らしていた。
ときおり悪夢に襲われることはあっても、穏やかな生活が続くはずだった。ところが・・・。
非情な殺し屋の出現。ものすごい迫力の追跡劇。そしてマリーの死・・・。
許さん!CIAめ! あれほど追うなと言っておいたのに。眼にものを言わせてやる!
かたやCIA。
ベルリンでの諜報活動の最中に何者かの襲撃があり、局員が殺され重要書類が奪われてしまう。
現場には何故かジェイソン・ボーンの指紋が・・・。
許さん!ボーンめ! 今度こそ掴まえてやる!と責任者のパメラ・ランディ(ジョーン・アレン)はいきり立つ。
ボーンもCIAも、お互いを誤解したままに戦いを始めてしまう。
本当に悪いやつは誰だ?
今回も、すっかり売りとなったストイックなまでのリアルなアクション場面の連続である。
大袈裟な火薬場面は出てこないし、車が空を飛ぶなんてこともない(笑)。
ボーンが砂浜をジョギングする場面がある。
400m走ぐらいに早い! しかも頭の位置がほとんど上下しない。素晴らしいフォームである。鍛えているなあ。
お気に入りの場面は・・・。
ライフルのスコープでランディを捉えながらボーンが彼女に電話をする場面。
「ベルリンにいた連絡員を指定の場所に連れてこい。」
見られているとは思いもしないランディは、「彼女を捜さなくては・・・。時間がかかる。」と時間稼ぎをしようとする。
冷静なボーンのひと言、「お前の隣にいるじゃないか。」
この場面は映画のラストにも小粋に使われる。
戦いが終わり、お互いの誤解が解けたあとでボーンがランディに電話をかけてくる。
なにげない会話の終わりにボーンがひと言いう。「少し休んだほうがいい。顔が疲れているぞ。」
もう、ゴルゴ13ばりの格好良さだなあ。
カット割りのめまぐるしさと、手持ちカメラ多様の画面のぶれがいささかやり過ぎかなという気がしないでもない。
しかし、そんなことは容易にどこかへ振り払えるクオリティーをもった傑作です。
第2作もよくやった!