あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ワン・デイ 23年のラブストーリー」 (2011年)

イメージ 1

2011年 アメリカ 107分
監督:ロネ・シェル・フィク
出演:アン・ハサウェイ、 ジム・スタージェス

23年間の恋物語。 ★★★

男女の間に肉体関係を伴わないような友情は成り立つのか?という命題。
これまでにも何回か取り上げられており、代表作といえば、あの「恋人たちの予感」だろう。
今回は23年間にわたる一組の男女の様子が描かれる。
ミソは、毎年の同じ日、7月15日だけを描くところ。で、タイトルも「ワン・デイ」(笑)。

1988年7月15日。大学の卒業式で初めて言葉を交わしたデクスター(ジム・スタージェス)とエマ(アン・ハサウェイ)。
惹かれ合いながらも二人は友だちの関係でいることを選ぶ。
それからの二人の人生は、ときに再開し、ときに離れ、微妙な関係を続けながら、毎年の7月15日が巡ってくる。

どちらかがちょっとだけ積極的になりさえすれば、二人の関係は友達から恋人に変わっただろうに、と、見ている側はやきもきする。
じれったい。
しかし、いったんそういう関係になってしまうと、そこから抜け出すのも大変なことなのかな?

アン・ハサウェイが23年間を演じるのだが、やはり造作の大きいな目鼻立ち(口も 笑)で魅せてくれる。
若いころのエマでは、大きな丸眼鏡をかけている。
それがなかなかにキュートだった。

同じ1日だけを映すというのがこの映画のミソなのだが、やはりそのための無理も若干生じてくる。
エポックメイキングな出来事が、毎年の同じ日に起きるというのはあまりに不自然。
そのために、正直なところ、中盤はややダレ気味になった。

しかし、終盤になり、映画はぐんと印象深いものになっていく。
それは物語の展開の面白さというよりも、映画としての作り方の面白さである。

(以下、ネタバレ)

映画は、冒頭に2006年の情景が映されていた。
そこから23年前に戻ったわけだが、終わり近くになってその2006年に戻ってくる。
すぐに行くわと電話をした後で、エマは自転車に乗ってデクスターの元へいそいでいる。
この場面で、実はメグ・ライアンの「シティ・オブ・エンジェル」を思い出していた。まさか、あんなことにはならないよなあ・・・(苦笑)。

ある出来事が起こってから、23年前の初めて会った日の二人に場面が戻っていく。
若者だったデクスターとエマが街を見下ろす丘に昇っている。
二人が丘を下っていくときに、丘を上ってくる父親になったデクスターと娘(娘もすっかり大きくなっている!)とすれ違う。
ここはなんともいえない情感がただよっていて、好い場面だった。

エンディングも、少し違った物語が始まっていくようで、なんとなくほのぼのとしていた。