2014年 アメリカ 106分
監督:ケネス・ブラナー
出演:クリス・パイン、 ケヴィン・コスナー、 キーラ・ナイトレイ
CIAエージェントもの。 ★★☆
トム・クランシー原作のジャック・ライアンものは、これが5作目となるが、基本的に1作毎に主人公を演じる俳優が違う(ハリソン・フォードだけが2作品に出ている)。
これは他のシリーズ化された映画、たとえばボーン・シリーズとかダイ・ハード・シリーズとか、と大きく違うところ。
で、今回の主役はクリス・パイン。若い。
それもそのはずで、今回はジャック・ライアンがCIAにスカウトされ、初めてのエージェントとして活躍した事件を描いている。
いわば「ビギニング・オブ・エージェント・ライアン」なのだ。
007やスタートレック、バットマンなど、ビギニングがちょっとした流行なのだろうか。
負傷した海兵隊員のライアン(クリス・パイン)は、もう歩けないだろうといわれたほどの重傷だったのだが、担当の医学生キャシー(キーラ・ナイトレイ)の励ましで復帰する。
そんな彼の能力に眼をつけたCIAのハーパー(ケヴィン・コスナー)は、彼をCIAにスカウトする。
こうして諜報部員が誕生するのだが、困ったことに、仕事のことは恋人にも明かすことは出来ない。
ライアンの不審な隠密行動を、浮気をしているのではないかと疑ったキャシーは心中穏やかではない。
で、ライアンがエージェントとして活躍するはずの危険なモスクワにまで、キャシーは押しかけてきてしまう。あれあれ。
こうして”悪者ロシア”との戦いになる。
敵ボス(ケネス・ブラナー)との騙し合いや、身体を張ったアクション、時間に追われる機密データ奪取と、ハラハラとさせて楽しませてくれる。
事情を知った(美しい)キャシーも危険な役割を引き受けてくれる。
ということで、観ている間は大変に面白かった。
特に、ハーパーが監視カメラで敵の行動を監視しながら、敵アジトに忍び込んでいるライアンに指示を伝えてくるところなどは、緊迫感満点。
なのだが、なぜか映画全体に新鮮みがないように感じられてしまった。
もし主人公がジャック・ライアンでなければ、よく出来た普通の(?)スパイ映画。
あまり印象には残らないような気がする。なにか残念。
クリス・パインの主役で続編が作られるのであれば、期待はしているのですが・・・。
ツッコミをひとつ:
敵ボスは、キャシーの口の中に電球を入れて割るぞと脅していたのだが、その状況で衝撃を加えれば、口を閉じさせられてしまう=口の中で電球が割れてしまう可能性が充分にあったと思うのだが・・・。
あんなに上手く事が運ぶだろうか・・・?