あきりんの映画生活

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「春の惑い」 (2002年)

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2002年 中国 116分
監督;ティエン・チュアンチュアン
出演;フー・ジンファン、 ウー・ジュン、 シン・バイチン

静かな恋物語。 ★★☆

映像がとても美しい。静かな作品。
小さな町の旧家の人々の不安と倦怠、秘めやかな恋情を伝えた心理劇、というのが惹き文句。

時代は抗日戦争が終わった翌年1946年。
ユイウェン(フー・ジンファン)は、慢性的な病のせいで気難しくなっている夫とその妹、使用人ホワンとの4人で静かな毎日を送っていた。
そこへ夫の旧友で今は医者になっているチーチェンが訪ねてくる。
彼を見てユイウェンは驚く。彼はユイウェン16歳の頃に結婚を考えていたのかっての恋人だったのだ。
チーチェンもまた、旧友と結婚していた彼女を見て驚く。

2時間近い映画だが、登場人物は本当に5人だけ。それ以外の人物は写らない。
そして舞台のほとんどは旧家の中だけ。わずかに丘の上の崩れ落ち古城を散歩をしたりする場面が入る(この画面も美しい)。
音楽もほとんどなし。
終盤近くのひとつのことを除いては事件らしいことも起こらない。
描かれているのは、ただただ、妻、夫、夫の旧友で妻の元恋人、この3人の気持ちの揺れ。
それがゆっくりと描かれている。

夫との愛情も冷めていて、義務感だけで買い物をして生活を送っている妻は、旧友が逗留している部屋を夜中に訪れたりもする。
酔った勢いでかっての恋人の様子を口走ってしまう旧友。
そのために二人の思いを感じ取ってしまう夫・・・。

とてもていねいに作られている映画。
でも、物静かで美しい妻がその一方でどうも身勝手な気がして、共感できなかったなあ。
女性(特に既婚女性)から見たらどうなのだろう? 共感できる?

この監督についてはよく知らなかったのだが、チェン・カイコー、チャン・イーモ-と並ぶ実力者なのだそうだ。
この映画でヴェネチア映画祭で何かの部門賞を取っています。