2012年 オランダ
監督:ディーデリック・コーバル
ぐーたらオヤジたち、頑張る? ★★☆
ジョギング好きの身としてはこんなタイトルの映画があると知れば、そりゃ観るでしょ。
それにしても、オランダの映画なんて観たことがあっただろうか?
オランダといえば水車とチューリップというイメージの国だが、風景は街中ということもあって、普通の外国だった(苦笑)。
ロッテルダムで小さな自動車修理工場を営んでいるギーア。
従業員たちは、古くからの友だちのレオ、ニコ、キース、それにエジプト移民青年のユース。
しかし、真面目に仕事をしているのはユースだけ。あとの4人は昼間からビールを飲んではトランプをして遊んでばかり。ぐーたら、ぐーたら。
案の定、工場は経営不振で税金は滞納状態。
ん~、困った。何とかしないと工場は差し押さえられてしまうぞ。どうする?
そこですったもんだのあげく、ある人物と、1ヵ月後のロッテルダム・マラソンで4人が完走できたら工場のスポンサーになってやろうという約束をとりつける。
しかし、完走できなかったら工場は譲るという条件付き。わあっ。
さあ、こうしてはいられないぞ。
幸い、ユースは足の故障をするまではマラソン選手だった。
彼を鬼コーチに仕立てて、さあ、ぐーたらオヤジたちの猛特訓の始まりだ。
でも、でも、張り切って練習を始めてはみたものの、こんな辛いことができるわけないよ。
もう練習なんか止めて、ちょっとビールでも飲もうぜ。
どうせ俺達にマラソンの完走なんて無理な話さ、ちょっとトランプでもやろうぜ。
おまけに仲間の一人の奥さんは敬虔なクリスチャン。
あなた、日曜日は教会へ行ってお祈りを捧げるのは信徒として当然のことよ。
でも、マラソン大会って、普通は日曜日にやるんだよねえ。
ごめん、俺は日曜日には教会に行かなくちゃ。えっ、3人だけで走るの?
(そういえば、かってオリンピックの三段跳びの決勝が日曜日となり、優勝第一候補の選手が、安息日には神の教えで競技はしない、と言って決勝をパスしたことがあった)
なんだか、ふざけているのだか、真面目なのだか、決めかねるような映画。
はたして4人は完走することができたのか?
えっ! こんな展開になるの?・・・
ほろ苦い人生賛歌、といったところでしょうか。