あきりんの映画生活

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「ミッドナイト・イン・パリ」 (2011年)

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2011年 アメリカ 94分
監督:ウディ・アレン
出演:オーウェン・ウィルソン、 レイチェル・マクアダムス、 マリオン・コティヤール

文字通りの夢物語。 ★★

アメリカではかなり評価がよかったようだ。
ウディ・アレン独特の飄々とした感じで進む文学青年が出会う夢物語。
たぶんアレン自身がこんな夢想ばかりしているのだろうなあと思ってしまう。

アメリカでは売れっ子脚本家のギル(オーウェン・ウィルソン
彼の長年の夢は本格的な純文学の小説を書くこと。
しかし、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)はそんなかギルの夢にはまるで取り合ってくれない。虚しいなあ・・・。

イネズの両親と一緒に訪れたパリの街でも、ギル一人が浮いてしまっていて観光も退屈なだけ。
俺が求めているパリは、もっと芸術の都だったパリだっ!
そんなギルが一人で深夜のパリを彷徨っていると、時代離れした車がやって来る。
誘われるままにその車に乗り込んだギルが連れて行かれた社交クラブで出会ったのは・・・。

登場するのはフィッツジェラルド夫妻、ジャン・コクトーをはじめとしてヘミングウェイピカソとかダリにマン・レイまで出てきてしまう。
なんとT.S.エリオットまで!
表面的には面白い設定。問題はそこから先。だって・・・。

誰だって過去にタイムスリップして昔の憧れの偉人、たとえば坂本龍馬に会ってみたいと夢想する。
絵を描く人だったら安藤広重と一緒にスケッチ旅行(?)に出かけてみたいと夢想する。
要するに、そんなこと自体だけでは映画になるような設定ではない。
その設定をどんな風に映画に活かすか、が問題となる。

その点がこの映画は私には駄目だった。
過去の有名人が次々に現れてはギルとちょっと触れあっては過ぎ去っていく。
何のドラマもはじまらない。
ただ主人公が過去の偉人に出会ったというエピソードだけが続く。

唯一深く関わりを持ちそうになるのがピカソの愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)。
でもこれも時代を超えたラブ・ストーリーという、どこかでみたようなドラマになってしまっている。

ということで、やはり、どうも私はウディ・アレンとは合わないようです(涙)。
この映画が好きだった方、貶し記事ですみませんでした。