1941年 アメリカ 100分
監督:ジョン・ヒューストン
出演:ハンフリー・ボガード、 メアリー・アスター
ハード・ボイルド。 ★★☆
モノクロの70年以上前の映画である。原作はダシール・ハメット。
この映画がハード・ボイルド映画の原型を作ったとされている。
いわば、歴史的名作。
映画好きなら、一度は観ておくべき作品?
私立探偵のスペード(ハンフリー・ボガード)は、謎の女(メアリー・アスター)から、”マルタの鷹”と呼ばれる彫像を探して欲しいと依頼される。
その”マルタの鷹”には高価な宝石が埋め込まれていたのだ。
やがてスペードの相棒の探偵が殺され、不気味な小男や、巨体の悪漢も登場してくる。
謎の女もなにか隠し事をしているようだ。
といっても、アクション部分はほとんどなく、室内での会話劇の様相を呈している。
つまり、格好好い台詞を味わう映画でもある。
だから、今風のテンポの速い展開で、適度にアクションも盛り込まれたサスペンスものを見慣れてしまった者には、なんともまだるっこしい。
しかし、何と言ってもこの映画は、これ以後の”クールで””ニヒルな”私立探偵の原型を創り上げた。
私立探偵といえばこの映画のボギーのイメージとなるわけだ。
(「さらば愛しき女よ」でロバート・ミッチャムが演じたフィリップ・マーロウも好みだったが)
今観る場合は、舞台劇を楽しむような感じでハード・ボイルドの雰囲気を味わう、というのが好いのかもしれません。
この映画の渋さが堪能できれば、あなたは大人です(笑)。