2008年 韓国 128分
監督:キム。ジウン
出演:ソン・ガンホ、 イ・ビョンホン、 チョン・ウソン
韓国ウエスタン。 ★★
まあ、なんというか、無茶苦茶な映画。
舞台は満州事変後の混沌した情勢の満州。
そこの宿場町や砂漠で、3人の男が宝の地図をめぐってすったもんだの争いをくりひろげるというもの。
砂煙はもうもう、汚れ放題の中での銃撃戦や殴り合い。
タイトルはあのマカロニ・ウェスタンの名作「続・夕日のガンマン」の原題をもじったものとなっている。
”グッド”は、すご腕の賞金首ハンターのチョン・ウソン。
長い狙撃銃を巧みに操り、馬上で銃を一回転させてみせたりする。格好良さの担い手。
”バッド”はギャングのボスのイ・ビョンホン。
澄ました顔でお洒落系だが、実は狂気の担い手。
そして”ウィアード”がコミカルな展開の担い手のソン・ガンホ。
実は彼がこの映画の主人公といってもいいのだろう。彼を中心に物語は展開していく。
人気役者3人をそろえて、ぶっ飛んだ展開でやりたい放題の話となっている。
宝の地図をめぐっては、この3人に加えて馬賊がからんでくるし、日本軍もからんでくる。
何が何やら、の、とりとめもないドタバタが続く。
で、どうもしゃんとしない。映画も無駄に長い(汗)。
そういえば日本では「ジャンゴ」という奇妙な西部劇映画があった。”スキヤキ・ウェスタン”と言われたものだった。
この映画は、誰かが評で”キムチ・ウェスタン”と言っていたが、言い得て妙だと思う。
(ネタバレ)
この映画で唯一感心したのは、ソン・ガンホの正体。
お調子者で物語を引っかき回している役どころだったのだが、実は・・・。
彼はすご腕の持ち主で、噂の”指切りハンター”だったのだ。
そしてイ・ビョンホンは彼に指を切りとられていて、その復讐に執念を燃やしていたのだった。
この意外な人物像の設定には呆気にとられた。
最後に宝の地図に記されていたお宝の意味がわかる。
まあ、そんなところだろうな。
3人の男たちの結末も、まあ、そんなところだろうな。
長尺の映画ですし、よほど時間が余ったときにしかお勧めはしません(汗)。