2017年 アメリカ 122分
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー、 キャサリン・ウォーターストン
「エイリアン」前日譚第2弾。 ★★☆
前作「プロメテウス」に続く「エイリアン」の前日譚。前作の10年後という設定になっている。
前作は”人類の起源を解き明かす”といった大層な宣伝文句をした割りには、中途半端感が否めなかった。
リドリー・スコット監督も、これではいかん、心機一転だっ!と、旧第1作への回帰を目指したような感じ。
人類の大規模移住計画で2000人の冬眠した入植者を乗せた宇宙船コヴェナント号。
しかし突然の事故で船長などが亡くなってしまう。
残されたクルーたちは、進路を変更して謎の電波を発信してきた惑星へ向かうことにする。
おいおい、そんなに簡単に計画を変更しちゃっていいの?
止せばいいのに、ねえ。
こうして何者かにおびき寄せられるようにして、コヴェナント号は未知の惑星へたどりつく。
こんな近いところに、こんなに良い星があったのか。
おいおい、そんなに喜んでいていいの?
今回も怖ろしいエイリアンが襲ってくる。
エイリアンの造型については、もう慣れてしまったので、それだけで第1作のようには観客を惹きつけることはできない。
しかし、気持ち悪いことは確か。怖ろしいことも確か。
今回、戦い続けるヒロインはキャサリン・ウォーターストーン。
しかし、初めて観る彼女は微妙に地味。どうも華やかさに欠けていた(汗)。
ということで、もちろんエイリアンの映画なのだが、真の主役は実は2体のアンドロイドだった。
コヴェナント号には、アンドロイドのウォルター(マイケル・ファスベンダ)が乗りこんでいた。
このウォルターは、前作のプロメテウス号に乗っていたアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダーの2役)の改良型。
プロメテウス号からただ一人生き残った(?)デヴィッドは、歪んだ自我から、人類をも支配する存在をめざしたようなのだ。
(以下、ネタバレ)
”ウォルター”君、いやあ、そうじゃないかとは思っていたのだよ。
いくら左手首が無くて、着ている服に”コヴェナント”のロゴが入っていても、ははあ、こいつは怪しいぞ、とは考えるわな(苦笑)。
あに図らんや。
後味が悪い幕切れだった。続編では一体人類はどうなってしまうのだろう?
この展開から、ちゃんと旧第1作につながる?
「プロメテウス」に比べれば外連味がなくなり、その分だけ普通に楽しめます。