2014年 ドイツ 95分
監督:クリスティアン・チューベルト
尊厳死を描いた難病もの。 ★★☆
ハンネスとキキの夫妻は、恒例になっている仲間との自転車旅行の計画を立てる。
今年はベルギーに行こう!
えっ、あんな何もないところへいくの? どうして? と仲間は不満顔。
しかし、ハンネス夫妻にはみんなでベルギーへ行期待と願う理由があったのだ。
旅の途中でハンネスは、自分がALS(筋萎縮性側索硬化症)で余命がいくばくもないことを仲間に告げる。
今回の目的地のベルギーでは、ドイツでは禁止されている尊厳死をすることができる。
その場にみんなに立ち会ってもらいたい。
えっ!
死を覚悟して旅立ってきたハンネスには、当然葛藤も辛さもあったわけだが、いきなり真実を告げられた仲間も混乱するよなあ。
簡単に、そうか、と受け入れられるような問題ではないよなあ。
しかし、ショックを受けた仲間たちだったが、ハンネスの弟も、3人の友人たちも、この旅を続けることを受け入れてくれる。
この旅では、各自に恒例の秘密の”課題”が課せられている。
それをクリアしていくことも旅を盛り上げてくれる。
大人の仲間だよなあ。
さて、このALSという病気。原因も分からなければ治療法もないという難病。
家族性に発症する事もあるようで、ハンネスは父親がこの病気で亡くなっていく姿を見ていたのだ。
そして主人公の弟はALSの検査を受け、自分は発病しないことを知っていた。
弟は兄に、ごめん、と言って謝る。
本当は謝るようなことではないのだが、兄にすまなく思ってしまう気持ちも理解できる。
最後の安楽死の場面。
医者があまりにもあっけなく薬を注入するので呆気にとられた。
好い人ばかりが出ている好い映画です。
それなのに私の評価が低めなのは、映画のせいではなく、私が純真な心を失ってしまっているからです(汗)。
うっすらと甘いお菓子を食べて、不味くはないのだけれどもなんだか物足りないなあ、と思っているようなものでした(汗)。