あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「アウトレイジ 最終章」 (2017年)

イメージ 1

2017年 日本 104分
監督:北野武
出演:ビート・たけし、 西田敏行、 大森南朋、 ピエール瀧

みんなが悪人の映画の最終章。 ★★★

アウトレイジ」「アウトレイジ・ビヨンド」と観てきて、もう続編はいいんじゃね?と思ったのだが、観てしまった「最終章」。
可もなく、不可もなく、といったところだった。
良い出来なのだが、突出しているわけでもなかった。

韓国に潜伏していた大友(ビート・たけし)は、花菱会の幹部・花田(ピエール瀧)とのいざこざから日本へ戻ってくる。
そして花菱会の勢力争いの内輪もめにも巻き込まれていく。

この映画は、深作欣二監督が切り拓いた実録風ヤクザ映画の進化形ではあるのだろう。
かっての北野監督の「ソナチネ」に比べれば、とても取っつきやすい物語の表現となっている。

映画を観ていて感心するのは、なんといっても花菱会・若頭役の西田敏行
巻き舌で恫喝はするわ、啖呵を切ってみせるわ、こりゃ本当に怖ろしい人物像。
彼が違う場所では、涙もろいお人好しの西田探偵長だなんて! 役者はすごいものだ。

若干の違和感を感じたのは、大友が庇護を受けていた韓国ギャングの大ボス張(金田時男)。
”全員悪人”のはずなのに、この人物だけが”好い人”っぽい。何故?
この張を演じた金田なる人は、実は専門の俳優ではないとのこと。
在日韓国人の実業家で、新聞社の会長だったりして、日韓実業界の大物とのこと。へぇ~。
映画の中と実際がよく似ている?

この映画は当然バイオレンス映画なのだが、その一方で極端化した会社人間の物語と捉えることもできる。
会社組織の中での私利私欲、出世欲、権力欲、それらをなんとか手に入れようとする。
そのためには上司をおとしめる画策をし、同僚を裏切る。
その手段とか結末が一般人とは違うのだが、本質は似ているわけだ。

大友ははじめから死に場所を求めていたようなところがある。
北野監督作では、これまでも主人公の死で物語が終わっていくものが少なからずあった。

始めから終わりまで、緩むところのない画面づくり、物語のテンポはさすがだと思った。
さて、北野監督、次は何を撮る?