あきりんの映画生活

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「夜に生きる」 (2016年)

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2016年 アメリ
監督:ベンアフレック
出演:ベン・アフレック、 ゾーイ・サルダナ、 エル・ファニング

禁酒法時代のマフィアもの。 ★★★

舞台は禁酒法時代のデトロイト
警察幹部の父を持ちながら、仲間と組んで強盗稼業をしていたジョー(ベン・アフレック)が主人公。
この映画はそんなジョーの一代記の形ですすむ。

ジョーはアイルランド系ギャングのボス、ホワイトの賭場を襲ったり、彼の愛人エマ(シエナ・ミラー)に恋をしたりして、刑務所送りとなってしまう。
出所したジョーは、ホワイトと敵対するイタリアン・マフィアの傘下に入る。
そしてホワイトが勢力を誇っているフロリダへ乗り込んでいく。

とまあ、ギャング映画である。
主人公は白を基調とした三つ揃えのスーツにソフト帽という出で立ち。
脅しと策略と問答無用の世界を、肝の据わった行動で乗り切っていく。
ジョーは、フロリダで密造酒の元締めと組んでホワイトをだしぬき、新しい恋人(ゾーイ・サルダナ)とも出会う。

無法者のギャングなのだが、ジョーのルールは麻薬を扱わない、女を扱わない。
この二つも金儲けの手段にしてしまうと、やはりベンアフの好感度が下がってしまうものねえ。
で、酒と賭博でのし上がっていく。

ジョーが気づきあげた利権を奪おうとする者の中にはKKKの一味も登場する。
KKKとはプロテスタント原理主義者による白人至上主義団体。
で、カトリック教徒や有色人種を、ときには暴力的、非人道的に徹底的に迫害したようだ。
さすがに今はもうアメリカには南部にもいないのだろうなあ。

後半の見どころは、ジョーとイタリアン・マフィア、そしてアイルランド・ギャングとの対決場面。そして、はげしい銃撃戦。
ジョー一味の作戦は・・・。
そうか、禁酒法時代のフロリダの建物にはそういう仕掛けがあったんだった。ちゃんと説明されていたんだった。

(最後のネタバレ)
ジョーが幸せな家庭を気づいた後日談で終わるのかと思っていたら、あれ、そんなぁ!
映画的には必要だったのかも知れないが、個人的には要らなかったよ。

ベン・アフレックの5年ぶりの監督作品だった。
かっちりとした出来映えで緩むことなく見せてくれる。
彼の監督作に外れなし、という気になってきている。
役者としてはともかく、監督としては、本当に彼はポスト・イーストウッドになるかもしれない。
そんな期待もさせてくれる。