監督:M・ナイト・シャマラン
出演:メル・ギブソン、
エイリアン侵略もの。 ★★☆
平凡な一家族の視点から見たエイリアン侵略もの。
だから派手なロサンゼルスでの地上戦が描かれるわけでもないし、ハワイ沖での海上戦が描かれるわけでもない(笑)。
妻を突然の事故で亡くしてしまってから、神に対する疑念を抱いたグラハム(メル・ギブソン)は牧師を止めてしまう。
弟と2人の子供たちと共に平穏な日々を送っていたのだが、ある日、農場のトウモロコシ畑に巨大なミステリー・サークルが出現する。
これはなんの”サイン”なんだ?
「シックス・センス」や「アンブレイカブル」のナイト・シャマラン監督なので、少しずつ映像を出してくる。不気味さは申し分ない。
突然凶暴になった飼い犬、地下室で見つけた無線機から聞こえる不気味な物音、・・・。
TVでは世界のあちらこちらにエイリアンが出没したと報じている。
しかし、映画は一家の周りに起こる出来事だけを描いていく。
だから、外の世界では凄いことが起こっているようなのだが、まるでかくれんぼうをしている場所の隙間から外の様子をうかがっているよう不安感を盛り上げてくる。
そしてついにエイリアンがやってくる!
最後にこれまでに伏線が生きてくる。
野球選手を目指していた弟が長大ホームランを打った記念にとってあった木製バット。
妻が最期のときに言い残した言葉、”打つのよ、もっと強く打つのよ!”
不安を増強していた息子の喘息発作も実は・・・。
娘が飲み残して家のなかのいたるところに置かれていたコップの水の意味は・・・。
映画タイトルの「サイン」は、エイリアンが侵略してきたサインではなくて、あの方がわれわれに示してくれた”サイン”だったのだな。
公開当時は大ヒットしたとのこと。
こういうエイリアン侵略の捉え方は面白い視点でした。