あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「この愛のために撃て」 (2010年)

イメージ 1

2010年 フランス 85分
監督:フレッド・カヴァイエ
出演:ジル・ルルーシュ

逃亡サスペンス。 ★★★

パリの病院で看護助手をしているサミュエル(ジル・ルルーシュ)の妻は臨月に入っていた。
ところが、ある日侵入してきた何者かにその妻を誘拐されてしまう。
誘拐犯からの要求は、サミュエルが受け持っているある入院患者を3時間以内に病院から連れ出せ、というもの。

という設定で始まるフランス製のアクションもの。
最愛の妻を人質に取られた一般市民が、心ならずものアクション劇に巻き込まれていく。
主人公がスーパー・ヒーローではないので、戦いのスキルなんて何も知らない。
そのために、彼の奮戦ぶりは必死そのもので、かえって見ている者をハラハラさせる。

この監督は、前作「すべては彼女のために」が、ラッセル・クロウの「スリー・デイズ」としてハリウッド・リメイクされている。
オリジナルの方は未見だが、やはり愛する妻のために普通の一般市民が否応なく頑張っていく、そんな作品を得意としているように思える。

さて、病院から連れ出すように命令された患者とは、組織が狙っている殺し屋。当然、警察からもマークされている重要容疑者。
ということで、普通の一般人と殺し屋が、警察と組織の両方から追われて、パリ市内を逃げ回る。
しかも、主人公は妻を助け出さなくてはならない。

主人公(初めての子供が生まれようとしている歳のはずだが、すでにおじさん顔!)はとにかく善人。
そんな善人が戸惑いながらも、妻のために、自分がしていることの意味も忘れて警察から逃げ回る。
一緒に行動するのは殺し屋なのだけれども、これが実は意外といい人だったりする。
で、主人公となんとなく助け合ったりする。
このあたりが感覚がぎすぎすしていなくて、見ていて不快ではない。

派手なカー・チェイスなんてないし、大量の火薬爆発なんてものもない。
とにかく生身で、普通に街中や地下鉄での逃亡劇。
しかし、物語のテンポは軽快。
上映時間も短めで(たったの85分!)ダレルこともない。

ストレート、1本勝負。悪くありません。
ただ、邦題はちょっと違うような…。この邦題で損しているんじゃないかなあ。