あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「シンプル・プラン」 (1998年)

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1998年 アメリカ 122分
監督:サム・ライミ
出演:ビル・パクストン、 ビリー・ボブ・ソーントン、 ブリジッド・フォンダ

愚かな欲望。 ★★★

それまでは普通の人たちだったのに・・・。
思わぬ大金が眼の前に現れたばかりに犯してしまった愚かな悪巧み。
それがどんどん裏目に出ていってしまう。どうしよう・・・。

田舎で平凡な暮らしを送るハンク(ビル・バクストン)は、雪山に墜落した小型飛行機の中から大金を発見する。
うろたえるハンク。誰も知らないんだから俺たちで山分けしようぜと持ちかける兄のジェイコブ(ビリー・ボブ・ソーントン)。
そんなことしちゃダメよとはじめは反対したハンクの妻のサラ(ブリジッド・フォンダ)。

人間、思いもしなかっような大金を手にすると、人間性があらわれる。
自分だったらどうするだろう、と、つい考えてしまう。

三人の気持ちの変化がよく描かれている。
兄のジェイコブは精神的にちょっと問題があるような人物。
女性も寄りつかないようで今も独り暮らし。親が手放さざるを得なかった農園を買い戻したいと、大金に夢を託す。
ボブ・ソーントンが幼児性を残したような役を上手く演じていた(彼はアンジーの元・夫だったんだよなあ・・・)。

一方の常識人のハンク。
はじめは戸惑っていたのに、そのうちに大金をどうやって安全に手にするか、計画を練る。
俺が管理して、安全が確認出来るまで隠しておくぞ。

でも、墜落した飛行機が発見されてしまったら、その計画も頓挫してしまう。
で、ついにあんなことをしてしまう。
それに実はその大金は裏のあるものだったのだ。そりゃそうだよな。
で、その金を追って危ない人物まであらわれる。どうする?

一番怖ろしい人間性を見せたのは妻のサラ。
はじめは正直に届けるべきよと言っていたのに、そのう地に誰よりも大金に執着するようになる。
おいおい。

ついに雪山でのクライマックス。
ここでの展開には惹きこまれる。う~む、そんなあ・・・。

あんなことまでまでして、そんなことまでしてしまったのに、結局はこうなってしまったのかという脱力感、無常観がただよう。
あぶく銭はやはりダメなのだよねえ。
ちょっとコーエン兄弟っぽい感じの映画でした。