2019年 日本 93分
監督:浜崎愼二
出演:広瀬すず、 堤真一、 吉沢亮
底抜けコメディ。 ★★★
タイトルからして、なんかおふざけだなと思っていた。
でも広瀬すずだからな、観てみようか・・・。
製薬会社社長の父(堤真一)への反抗期真っ最中の七瀬(広瀬すず)は、売れないデスメタルバンドのボーカル。
彼女は大嫌いな父への不満をぶちまけるように“一度死んでくれ!”と歌い叫んでいた。
そんなある日、父が本当に死んでしまった。
えっ、私があんな歌を歌ったから・・・?
髪を染めてヘヴィメタル風の衣装を着ていても、やはり広瀬すずは可愛い。
髑髏マークのシャツを着て、〇〇、デスっ!と(デスメタルだから)反抗して叫んでみせても、やはり可愛い。
可愛い娘って得だよなあ。何をやっても許されちゃう。
と、それはさておき。
実は父は本当に死んだのではなく、“2日間だけ死んじゃう”という新薬を飲んでみただけ。
会社の中の裏切り者を見つけるというのが目的だったのだが、敵は、生き返る2日後よりも前に火葬してしまおうと企む。
おいおい、そんなことをされたら、本当に死んでしまうよ。
で、なんとか父を生き返らせようとする七瀬と、協力者の秘書(吉沢亮)が、ばたばたと敵と戦う。
これからも判るように、肩の凝らない痛快ドタバタコメディ。
冥界への案内役(要するに幽霊)のリリー・フランキーが好い味を出していた。
葬儀場面で木魚が規則正しく打ち鳴らされているときに、フランキーが「とんとん、とんとん」と言いかける
あわてて堤真一が「あ、それ(日野の2トンですね)はいっちゃダメ」と制止したのは面白かった。
かなりの有名どころがちょい役で出ているという噂は聞いていた。
でんでんとか柄本時生、竹中直人などはすぐに判った。一瞬だけ顔を見せた佐藤健に気づけたときは嬉しかった(苦笑)。
しかし、妻夫木聡は判らなかったなあ。
父を入れた柩に火葬場の点火スイッチが入れられてしまったときは、どうなるかと思っていた。
しかし、見事にやられた、まさか宇宙服を着込むとは。
それに狭い棺桶の中で着替えることのできるスキルも、ちゃんと伏線が張られていた。
それにあらわれてきたときの音楽があの名画のパクリで来るとは。
お見事。
正直なところ、時間つぶしぐらいのつもりで観たのだが、予想以上に楽しめた。
なかなかにお勧め、デス!