あきりんの映画生活

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「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」 (2023年) そのご当地有名人、ちょっとマイナーじゃね?

2023年 116分 日本 
監督:武内英樹
出演:GACTO、 二階堂ふみ、 杏、 片岡愛之助、 藤原紀香

ぶっ飛びコメディ第2弾。 ★★☆

 

ご存じ、埼玉県の自虐ネタを詰め込んだ前作「翔んで埼玉」は大ヒットした。
魔夜峰央のぶっ飛んだ原作ギャグ漫画が好かったのだが(なにしろ「パタリロ」の人だから)、それを巧みに実写映画化していた。
これはそのシリーズ第2弾。

 

”ダ埼玉”と言われて迫害を受けていた埼玉県人は、麻実麗(GACTO)の活躍によって自由を手に入れた。
麗の次の悲願は、埼玉にはない海を作ろうというもの(そんな無茶な・・・)。
そのためには和歌山・白浜の美しい砂が必要だ。和歌山へ砂を取りに行こう(そんなことで海が出来るのか?)。
しかし、関西にもひどい地域格差があり通行手形制度も存在していたのだ。

 

前作の東京に匹敵する今回の悪役は大阪。
その大阪のボス・大阪府知事役が全身派手派手衣装の片岡愛之助
片岡愛之助と言えば、あの「半沢直樹」での憎たらしいお姉言葉官僚がはまり役だった。
その系譜を継いで、いかにも”大阪のあくどいおっちゃん”という感じで、映画を盛り上げていた。

 

関西の勝ち組は、大阪の他には神戸を有する兵庫と、そして京都。
その神戸市長には藤原紀香。当然ながら、片岡との実生活を観客に想起させながらの配役で、あざとい手なのだけれどもこのキャスティングは大成功だった。
彼女は京都府知事と浮気もしているし、ね。

 

今回も映画はこれでもかというほどにハチャメチャ。
滋賀も和歌山もディスられまくり。まあ、そこがこのシリーズの売り。そこを楽しむ映画。
恒例のご当地有名人合戦もおこなわれる。
へえ、あの人はここの出身だったのか・・・。産地偽造有名人も出てくるし、その人ってやけにマイナーだなという人も出てくる。

 

さて、関西人なら当たり前のことなのだが、大阪の粉もん文化はすごいのである。
粉もんは主食にもなるし、関西ではご飯のおかずになったりもする。
これなくしては関西での生活は成り立たない、麻薬のようなものなのだよ。
ということで、この粉を使って日本中を征服しようとする大阪の野望がすさまじい。
なんと、この粉をミサイルに搭載して日本中にばらまいて、日本中を”粉中毒”にしてしまおうとする。
大阪のミサイル? ん?

 

いやあ、通天閣がミサイルだったなんて、よく考えたなあ。感心。
そしてそれに対抗する埼玉のミサイルは・・・、行田タワー? なんだ、それ?

 

その他にも琵琶湖からの疎水の流れを止めてみたり、大阪の地下秘密基地での奇妙な儀式があらわれたり。
あれはバリ島の群舞「ケチャ」を真似たのだろう。
その絵柄は面白かったのだが、踊っているのがゆりやんレトリィバァだったのは、ちょっと気持ち悪かった(汗)。

 

面白かった。
しかし、前作があれだけ呆気にとられる(しょうもない)ギャグで成功したので、2作目は苦労しただろうと思える。
ただの柳の下のドジョウではいけないし、ね。

 

大ヒットしているこのシリーズ、次は九州編? (北海道にはひとつしか都道府県がないから作れないな)
知らんけど・・・。