あきりんの映画生活

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「グラン・ブルー」 (1988年)

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1988年 フランス 168分
監督:リュック・ベッソン
出演;ジャン・マルク・バール、 ジャン・レノ、 ロザンナ・アークエット

素潜りに魅せられた男たち。 ★★☆

 

1980年代、素潜りの世界に魅せられた2人の男の物語。
一人は素潜りの世界チャンピオンであるイタリア人・エンゾ(ジャン・レノ)。そしてもう一人が彼の幼なじみのフランス人・ジャック(ジャン・マルク・バール)。
二人はシチリア島で開催される素潜りの競技会で再会する。
そしてジャックを追ってジョアンナ(ローザンナ・アークエット)もやってくる。

 

とにかくこの映画は、深い海の底へどこまでも潜っていく魅力を伝える映画。
素潜りの競技があんな風におこなわれるとは知らなかったが、一歩間違えれば死んでしまうよなあ。
(それに、潜水病にはならないものだろうか・・・?)

 

ジャン・レノが演じたエンゾは存在感があった。
豪放で自信家。しかしジャックの素潜りの才能を誰よりも認めている。
そしてジャックと競い合うことに喜びを感じている。好い奴だ。

 

かたや主人公のジャック。彼のモデルになったジャック・マイヨールの名前は私も聞いたことがあった。
彼はは素潜りに関しては天性の才能を持っていたのだろう。
しかし、その性格は少し常人とはずれているような印象だった。どこか世事には無頓着というか、疎いというか・・・。
それだけ素潜りに関して純粋とも言えるわけだが。

 

映画後半でまさかエンゾが死んでしまうとは思っていなかった。
実際のモデルになった実在のエンゾ・マイオルカは死んでいないとのことだった。
(というか、解説によれば、物語はほぼフィクションであり、ジョアンナという女性も実在はしていないとのこと。)

 

それはさておき。
映画のそのエンゾの死の場面ではツッコみたくなることもあった。
だいたいが、家族に死に顔も見せずに海底へ沈めてしまうなんて、いくら本人が望んだこととはいえ、すぐしてしまう?
常識的には少し時間をおいてからにするだろ。
それに、心肺停止にまでなったジャックは必死に蘇生したのに、意識も呼吸も残っていたエンゾを何故救急処置をしなかった? おかしいぞ。

 

ま、それもさておき。
海に魅せられた純粋な男たちの物語だった。
この映画には3つのバージョンがあるが、観たのは一番長い「完全レストア版」で3時間近い長尺。長かった!

 

これがリュック・ベッソンの実質上の最初の映画といえる。
この映画の成功を受けて、彼はこのあと「ニキータ」、「レオン」と撮るわけだ。