あきりんの映画生活

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「グリンゴ」 (2018年)

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2018年 アメリカ 111分
監督:ナッシュ・エドガートン
出演:デビッド・オイエロウォ、 シャーリーズ・セロン、 アマンダ・セイフライド、 ジョエル・エドガートン、 タンディ・ニュートン 

誘拐劇コメディ。 ★★☆

 

おや、シャーリーズ・セロンではないか、アマンダ・セイフライドではないか。
おまけにタンディ・ニュートン(ほら、イーサン・ハントの恋人だった人ですよ)まで出ているぞ。
この顔ぶれだったら観ておこうかな。

 

タイトルのグリンゴとは、メキシコ人がアメリカ人のことを言うことばで、いささか蔑称のニュアンスらしい。
副題は「最強の悪運男」。
これって、運が悪いんだか、悪運が強いんだか、どっちなんだ?

 

とにかく、その悪運の主人公は、友人のリチャード(ジョエル・エドガートン)の会社に拾ってもらったハロルド(デビッド・オイエロウォ)。
製薬会社のメキシコの在庫管理を任されていたのだが、どうも会社が吸収合併されそうだぞ。どうも俺はリストラされそうだぞ。
しかも、その会社はメキシコで医療用と称して麻薬を作り、闇組織にながしている悪徳会社だったのだ。

 

リチャードの共同経営者が、したたか悪女のエレーン(シャーリーズ・セロン)。
会社がどうなろうと、私は生き残るわよ。
乗っ取り会社の経営陣に、色気仕掛けで、ねえ、お酒の後は、わかるでしょ・・・。
おお、セロン姐様、なんというビッチだ。魅力的だなあ。

 

さて、メキシコに行ったハラルド。
偽装誘拐の被害者を演じて、会社から身代金を巻き上げようと画策する。
おどおどとした小心者、正直者のハラルドの、一世一代の大ばくち。
でも、そんなずさんな計画が上手くいくのかい?

 

途中から物語にかんでくるのが、麻薬の運び屋を請け負ったチンピラ兄ちゃんとその彼女サニー(アマンダ・セイフライド)。
またまた途中から絡んでくるのが元傭兵であるリチャードの兄ミッチ。
ハラルドが泊まったメキシコの安ホテルの兄弟経営者も、ドジを繰り返して物語をにぎやかにしてくれる。

 

リチャードは、従業員が死亡した場合は巨額の保険金が会社に入ることに目をつけ、誘拐されたということをいいことに、ハラルドを殺してしまおうと手を回す。
一方でメキシコの裏組織は、麻薬の在庫管理をしているハラルドを捕まえて大量入手を画策する。
もう、大変。

 

盛りだくさんの内容なのだが、全体の印象としては、どうにもしゃきっとしない面も多かった。
同じようなところを行ったり来たりしている感じがする。
物語は暴走列車に乗ったようにどんどん展開していくのだが、その割に爽快感が少なかった。

 

ま、とにかくバタバタとなんやかやがあり(笑)、最後にはハラルドは憧れの生活を手に入れる。
ハラルドを助けてくれたサニーも念願だった自分のお店を始める。可愛い子ちゃんはそうでなくては、ね。
よかったよかった。
そして悪役はみんな酷い目に会う。ざまあみろ。

 

ところが、なんとエレーン(セロン姐様、ね)だけは実にしたたか。
悠然と事態を乗り切って、艶然と微笑んでまたまた悪女王さまなのである。
さすがセロン姐様、彼女には天罰も当たらないのだ。

 

退屈することはありません。
あまり過度に期待せずに、流れに身を任せて楽しみましょう。