あきりんの映画生活

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「アトミック・ブロンド」 (2017年)

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2017年 アメリカ 115分
監督:デヴィッド・リーチ
出演:シャーリーズ・セロン、 ジェームズ・マカヴォイ

最強女スパイ。 ★★★☆

驚いた、シャーリーズ・セロンは果敢にいろいろな役に挑戦していたが、まさか、ここまでのアクションをするとは!
これはまるで、アンジーお姐様の「ソルト」ではないか。

舞台は冷戦が崩れる直前のベルリン。
イギリス情報部MI6のエージェントのローレン(シャーリーズ・セロン)は、奪われた極秘リストの奪還と、二重スパイ“サッチェル”の正体を突き止めろ、という極秘指令を受ける。
そしてベルリンに赴く。
映画は、その任務から傷だらけで帰還したローレンの口頭報告という形で展開する。

まあ、ローレンが痛々しい。
顔は腫れ上がって痣だらけだし、上司に報告する態度も投げやり。
もう過酷な任務で私は疲れきったわよ。それにベルリンでは裏切り者ばかりだったわよ。
報告になぜか同席したCIA高官(ジョン・グッドマン)にも小声でこっそりと悪態をつく、クソ野郎!
おいおい。

そうなのだ、ベルリンでは秘密だったはずのローレンの身元はチョンバレ。
次々に危険な目に会う。どうしてこんな事になるの? 裏切り者は誰?
彼女に協力をしてくれるのはベルリン在住の情報員デヴィッド(ジェームズ・マカヴォイ)。
ローレンとデヴィッドは反目したりしながらも、なんとか一緒に任務をこなそうとするのだが・・・。

ジェームズ・マカヴォイといえば、あの「ウォンテッド」では、アクション全開のアンジーお姐様に振り回されていた。
大きく成長したねえ、君も(笑)。

ローレンはなんとなく男を寄せ付けないような雰囲気を持っている。
で、今作での愛のお相手はフランス情報局の女情報員(ソフィア・ブテラ)。
ソフィアといえば、そう、あの「キングスマン」で両足義足のメチャ強怖ろしい女殺し屋だった。
期待している女優の一人。頑張って欲しいなあ。

それにしてもセロンのアクションはすごい。
(なんでも訓練中にあまりにも歯を食いしばりすぎて3本も歯にひびが入ったとのこと。)
そしてアクションが超リアル。
力が弱い女性が男性相手にいかに闘うか、殴られたり蹴られたりしたらどんなダメージを受けるか、それが真に迫っている。

ローレンは、任務の途中では無論だが、最後まで本心をあらわさない。
それなのにセロンの少ない表情の動きからはローレンの人間性が伝わってくる。
さすがに名優だなあ。だてにアカデミー賞は獲っていないぞ。

さて、二重スパイの”サッチェル”とは何者だったのか。
スパイものはこういった人間関係はややこしくなる(あの「裏切りのサーカス」が代表的 笑)。
それを絡ませて、実に愉しませてもらった映画だった。

(以下、本当にネタバレ ご注意!)

最後、帰国する飛行機にローレンは本当の上司と一緒に乗っている。
その上司が彼女に尋ねる、私のことをクソ野郎と言ったが本心かね?
さあ、どうでしょう・・・、本心のように聞こえたでしょ。
これは洒落ているエンディングだったなあ。

この映画はとにかくシャーリーズ・セロンの魅力にすべてがあった。
続編も期待してしまうのだが、どんなものだろう。
頼むよ、セロンお姐様。