2018年 アメリカ 141分
監督:ドリュー・ゴダード
出演:ジェフ・ブリッジス、 シンシア・エリヴォ、 ジョン・ハム、
ダコタ・ジョンソン、 クリス・ヘムズワース
群像サスペンスもの。 ★★★☆
訳ありな人達が一ヶ所に集まってきて、それぞれが抱えている事情が交差して・・・。
導入部の設定としては、「ヘイトフル・エイト」を思わせる。
悪くないんじゃないの。
原題は「ホテル・エルロワイヤルの最悪な1日」。
場所はちょっと裏寂れたモーテル。
泊まりにやって来たのは、やり手風の営業マン(ジョン・ハム)、どこか怪しげな神父(ジェフ・ブリッジス)、地方周りの黒人歌手(シンシア・エリヴォ)、ヒッピー風の蓮っ葉女(ダコタ・ジョンソン)。
応対するのは、ただ一人の従業員の気の弱そうな若いフロントマン。
冒頭に、10年前のホテル・エルロワイヤルで起こった事件が映っていた。
これが伏線で、三つの絡み合う物語のひとつとなっている。
そう、彼らは三つの無関係だったはずの物語の登場人物で、一堂に会したことから二転三転。
えっ、お前は何者だ? 何を企んでここへ来たのだ?
営業マンは実はFBI捜査官だったようで、ホテルの各部屋の背後を通る隠し廊下を探索する。
そして、その廊下からは客室のマジック・ミラーをとおして盗撮もできたのだ。
盗撮された問題のフィルムは?
一方、神父は部屋の床を剥がして何かを探し出そうとする。
10年前のあの事件が今になって蘇るのか?
ありゃ、あのヒッピー娘は若い娘を縛り上げて誘拐してきているぞ。
いったい、これは?
みんな何かしらの悪事に絡んでいるのか?
善人そうなのは黒人歌手と気弱なフロントマンだけ?
歌手役のシンシア・エリヴォは劇中の歌をすべて自分で歌ったとのこと。
すごい歌唱力だなと思っていたのだが、実は2020年のアカデミー賞では主演女優賞と歌曲賞にノミネートされていたほどの実力者だった。
グラミー賞も取っているとのこと。上手いはずだ。
後半になって上半身筋肉見せつけ男(笑)のクリス・ヘムズワースが、荒くれ手下を引き連れて登場する。
この男がめちゃくちゃヤバい奴。
おいおい、お前らこんなところで何をしているんだ。
もうこのあたりから物語は急展開。
おお、おお、そんなことになってしまうのかよ。えっ、ヘタレだと思っていたあんたにはそんな過去があったのか・・・。
この映画の評価はかなり分かれている様子。
とても面白いという人と、まったくつまらないという人と、両極端に分かれている感じ(ちなみに我が国では未公開作品だった)。
私は意外な展開に楽しんでみました。
群像サスペンスもの好きな人には好いんじゃないかな。