2019年 98分 アメリカ
監督:ジョージ・ギャロ
出演:ジョン・トラボルタ、 モーガン・フリーマン、 ファムケ・ヤンセン、
ブレンダン・フレイザー
探偵サスペンスもの。 ★★
私立探偵のカーソン(ジョン・トラボルタ)は、ある依頼を受けて故郷ガルベストンに戻ってきた。
醜聞を起こして去った街だったが、旧知の顔見知りは沢山いる。
カーソンは、地域の顔役となっているドク(モーガン・フリーマン)や保安官(ロバート・パトリック)、精神病院の院長(ブレンダン・フレイザー)と、やあやあと旧交を温める。
そして別れたかつての恋人ジェイン(ファムケ・ヤンセン)には娘がいた。
ガルベストンは海辺の街のようだ。ベンフォスターの哀しい物語「ガルベストン」の舞台でもあった。
こういう、あまり大都会でなくて映画の舞台になったような街は一度訪れてみたいな、と思わせる。
邦画で言えば、大林監督の作品で有名になった尾道みたいなもの?
さて、依頼の最中に地元で有名なアメフト選手が突然死した。
容疑者として疑われたのは、被害者の妻ベッキー。実は彼女はジェインの娘だったのだ。
うむ、かつては愛したジェインのためにもこれは何とかしてやらなくては・・・。
(細かい蘊蓄)
このベッキー役のエラ・トラボルタはトラボルタの実娘だったとのこと。
そう言われてもあまり似ていない印象だった。これから活躍する?
この前観た「野蛮なやつら」ではいかにも狡猾な悪徳刑事を演じていたトラボルタだが、今作では正義の味方。
結構渋い感じで格好好い。人間の印象なんて、いくらでも変えられるんだな。
驚いたのは一癖ありそうな精神病院の院長役だったブレンダン・フレイザー。
えっ、これがあのハムナプトラで活躍していたブレンダン?
醜くぶよぶよになってしまっていて(失礼)、ブレンダン、いったい何があったんだ? どうしちゃったんだ?
(彼が270kg超の肥満主人公を演じた「ザ・ホエール」は2022年の映画だった)
それに引き替え、ジェイン役のファムケ・ヤンセンは相変わらず魅力的だった。
007を襲う恐ろしい女殺し屋オナトップ役といい、X-メン・シリーズでのジーン役といい、御ひいき筋だった。
その艶やかさは全く翳りを見せていなかった。
殺人事件の裏には恐ろしい陰謀が隠されていて・・・、と、筋立てとしてはよくあるパターン。
だから一工夫がないと物語がだれてしまうわけだ。
この映画、その一工夫は・・・あった?
トラボルタとモーガン・フリーマンの顔合わせに惹かれて(ファムケ・ヤンセンもご贔屓だったし)の鑑賞だったが、そのわりにはいまひとつだった。
最後に少し捻りもあったが、それも弱かった。
この映画、いくら出演者が好くても監督と脚本が駄目では、やはり駄目、ということだった。
残念。