あきりんの映画生活

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「ショーシャンクの空に」 (1994年) 希望は必要なのか、それとも無駄なのか

1994年 142分 アメリカ 
監督:フランク・ダラボン
出演:ティム・ロビンス、 モーガン・フリーマン

刑務所、そして脱獄物語。 ★★★★

 

大変に評価の高い本作、久しぶりに再見した。
で、高評加であることにあらためて納得した。さすがだね。

 

冤罪の妻殺しによって終身刑となったアンディー(ティム・ロビンス)が主人公。
彼は銀行の副頭取をしていた真面目人間だったのだが、いきなり苛酷な刑務所暮らしに直面する。
この映画は、そんな彼のショーシャンク刑務所での20年を越える服役生活の様を描いている。

 

物語は、アンディが親しくなった囚人仲間のレッド(モーガン・フリーマン)の回想形式で語られる。
レッドの沈着な人間性もあいまって、これが巧みな設定だった。
アンディのことを客観的に語っていて、それでいてアンディへの共感、友情を充分に漂わせていた。

 

アンディもレッドも終身刑である。
一生をここで過ごさなければならないのだから、刑務所暮らしがもう世界の全てになってしまうわけだ。
いろいろな人間関係が生まれ、友情も生まれれば、反発や対立も生じるし、あるいは策謀に巻きこまれることもある。

 

レッドは外部との接触ルートを持っている”調達屋”だった。
彼に頼むと、煙草などと引き替えに欲しいものを手に入れることが出来る。
たとえば小さな工具とか、壁に貼るリタ・ヘイワースなどの女優の大きなポスターとか。このあたりが映画の後半に大きく意味を持ってくる。上手い。

 

1年、2年、5年、10年と日時は流れ、知的なアンディーはやがて刑務所内の図書係を任命される。
なるほど、こういう役目をする受刑者もいるのだな。
そして元銀行員だった彼は、経理に関しては専門家である。
刑務官たちが確定申告などの経理をアンディに頼んでくるようになる。おお、次第に刑務所内での位置を確立していくな。

 

さらには刑務所所長の不正経理も上手く管理するようになる。
なにしろアンディは終身刑だから外部に自分の不正を暴露される心配もないわけだ。
これからもずっと俺の隠し財産をアンディに管理させるぞ。

 

そんなある日、新しく入所してきた受刑者が、なんとアンディーの無実を証明する話をする。
おお、この証言があれば自由の身になれるぞ。
しかし不正経理を続けたい所長はあくどい手段でアンディを痛めつけ、証人も殺してしまう。
なんということだっ!

 

ここから終盤にかけての物語が実に好い。
緊張感と共に開放感、達成感に満ちていくのだ。
そう、これは脱獄映画だったのだ。

 

原作はS・キングの短編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。
このタイトルを聞くと、思わずニヤリとなる。そのわけは映画を観た人だったらそうだよなと思うだろう。
それにしても、短編小説からここまでの映画にするとは、脚本も書いたフランク・ダラボンはただ者ではない。

 

アンディが汚水トンネルをくぐり抜けて雨の中で両手を天に広げる姿が好かった。
仮釈放申請を10年ごとにしていたレッドも、最後の図が好かったね。
さすがの傑作映画でした。