2004年 アメリカ 109分
監督:デビッド・O・ラッセル
出演:ジェイソン・シュワルツマン、 ジュード・ロウ、 ダスティ・ホフマン
マーク・ウォルバーグ、 リリー・トムリン、 ナオミ・ワッツ
哲学的コメディ? ★
とにかく上に書いた出演者の顔ぶれを見て欲しい。
すごい! いやが上にも期待してしまう顔ぶれである。
ところが、あれっ? ・・・肩すかし。
アルバート(ジェイソン・シュワルツマン)は偶然に何度も見かけた黒人青年との「出会い」に意味を見出すべく、「哲学探偵」に調査を依頼する、というのが発端。
そして、自然保護活動家であるアルバートと、スーパーマーケットの意地悪な宣伝部長(ジュード・ロウ)がシュールな戦いをくりひろげるというのが、物語の骨子。
そこに、彼らの「精神世界」を救おうと奇妙な自説を立てる「哲学探偵」(ダスティン・ホフマンとリリー・トムリン)や、石油消費について悩んで車に乗れない消防士(マーク・ウォールバーグ)、脳天気なモデル(ナオミ・ワッツ)がからむ。
少し奇妙な事柄に真面目に悩む人たちを描いて、真面目になるほどどこか滑稽になるブラック・ユーモアを狙ったと思える。
寝袋に入って瞑想に耽ったり、一枚のシーツを宇宙だと考えたり、超能力を持っているらしいインドの老婆の奇妙な唄がでてきて、部分的には面白いところもある。
しかし、全体的には突き刺さるものがなくて、私には退屈と言っていいような展開であった。
映画の狙いが私には微妙にずれていて、のれなかったのだろう。
正直なところ、これだけのメンバーをそろえて、よくもこんな映画を撮ろうと思ったなというその勇気に感心。
万人には受けません。
たぶんに観る人をものすごく選ぶ映画だと思います。