1966年 イタリア 170分
監督:セルジオ・レオーネ
出演:クリント・イーストウッド、 リー・ヴァン・クリーフ、 イーライ・ウォーラック
マカロニ・ウェスタンの三大傑作のひとつ。 ★★☆
”続”となっているが、「夕陽のガンマン」との関連はない。
原題は”善玉、悪玉、無頼漢”で、3人のガン・マンによる20万ドルの金貨を争奪を描いている。
イーストウッドが”善玉”なのは、まあ、そんなところだろうな。
”悪玉”を演じたヴァン・クリーフが、まあ、ニヒル。顔色ひとつ変えずに金のためなら人を撃つ。
しかし、ヴァン・クリーフなのでどこかダンディな感じが残ってしまっているところが面白い。一番スタイリッシュ。
狂言回しのようなやくどころが”無頼漢”のウォーラック。
イーストウッドと裏切って騙し合ったり、奇妙に手を組んだりする。
南北戦争の時代で、3人は金貨の隠し場所を求めてその戦場に紛れこんだりもする。
そうか、西部劇の時代って、この頃もあったのか。てっきり開拓時代だけだと思っていた(私は歴史に疎いのです)。
金貨を前にしての、ラストの3人の対決場面の緊張感が素晴らしい。
3人が同心円状に並んでいる。みんな金貨を独り占めしようとしているのだが、3人がそれぞれ誰を撃とうとするか、それによって情勢が一変する。
3人の表情が順番にアップで映し出される。
それぞれ残りの2人のどちらを撃てばいいのか、3人にそれぞれ葛藤があり、観ている者もどんな決着が待っているのだろうと固唾をのむ。
これは、マカロニ・ウェスタンの最高場面ではないかと思う。
物語は変化に富んでいて、テンポもよく、飽きさせない。
エンターテイメントに徹している。
モリコーネの哀愁をおびたような音楽も、相変わらずよい。
しかし長い。もう少し短い版もあるようなのだが、観たのは3時間近い長尺もの。長かった。
面白かったのだが、もう少し短くてもよかったなあ。