あきりんの映画生活

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「私がクマにキレタ理由(わけ)」 (2007年)

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2007年 アメリカ 106分
監督:シャリ・スプリング・バーマン/ロバート・プルチーニ
出演:スカーレット・ヨハンソン、 ローラ・リニー、 ポール・ジアマッティ

若い女性の人生ドラマ。 ★★★

アメリカでは子守のことを”ナニー”というらしい。
この映画の原題は「ナニーの日記」。
文化人類学を専攻して成績優秀で卒業したアニー(スカーレット・ヨハンソン)は、ひょんなことからセレブの住み込みの“ナニーとなる。

雇い主一家は超セレブ。
しかし、夫ミスターX(ポール・ジアマッティ)は浮気をしていて、仕事を口実にほとんど帰宅しない。
妻ミセスX (ローラ・リニー)は買い物やら有閑マダムの慈善事業やらで、子育てには無関心。すべてナニー任せ。
う~ん、それでも両親の愛情を求める息子が愛おしいぞ。

超セレブのミセスXは、ことあるごとにアニーに無理難題をふっかけてくる。
しかも、それが無理難題だと思っていないところが、超セレブの嫌みなところ。
息子が高熱を出していようが、おかまいなしに何かのお付き合いパーティに出かけていく、後はお願いね。
振り回されるわ、振り回されるわ。よく我慢しているなあ。

スカーレット・ヨハンソンはいい感じで演じている。
ミセスXのローラ・ジニーが、貫禄たっぷりにこの嫌みさを充分に見せつけてくる。
だからスカヨハの初々しさが引き立つというもの。
父親ミスターXも負けじと嫌みたっぷりな自己中・尊大・大金持ちオヤジを演じている。
ホント、憎たらしいオヤジ。

ついには避暑地でアニーはミスターXからセクハラを受け、その騒動のために解雇され、一人別荘から帰されてしまう。
私は全然悪くないのに・・・。
さらに、ミセスXが恋人からの電話を取り次いでいなかったことも知る。
もう許せないっ!

奇妙な邦題の”クマ”は、こうしてアニーの怒りが頂点に達した時に登場する。
もうスカヨハがキレまくるぞ。
ああ、すっきりした。

超セレブの生活をいささか皮肉交じりに冷静に描いている。
親子の愛情についてもちゃんと考えてあって、最後はほのぼのとします。