1994年 アメリカ 115分
監督:ヤン・デ・ボン
出演:キアヌ・リーブス、 サンドラ・ブロック、 デニス・ホッパー
ノンストップ・アクション。 ★★★★
時速50マイル(時速約80km)以下になると爆発する路線バスでのノンストップ・アクションが印象的だが、ストーリーとしては3つの連続アクション。
一つ目は爆薬が仕掛けられたエレベーターからの救出劇。
ワイアが切れかけて墜落寸前のエレベーターから乗り合わせた人々をどうやって救出する?
文字通り、手に汗握る。このオープニングで完全に掴みは成功している。
2つめが爆薬が仕掛けられてスピードが落とせない路線バス。
爆走するバスが乳母車をはね飛ばす場面も、ああっ!と思わせて、上手い。
車内カメラのダミー映像を利用した脱出劇なども、後年にこのアイディアを真似した映画があったような気がする。
とにかくこの疾走感は(バスの空中飛翔はちょっとやり過ぎの感はあったが)満足して見ることができる。
実は、この映画の20年前に、日本映画「新幹線大爆破」(主役はあの高倉健さん)が作られている。
当時、博多まで延長された新幹線に爆薬が仕掛けられる。その爆薬は新幹線が速度を時速80km以下に落とすと爆発するようにセットされている。
新幹線はどこにも止まれず、終点駅まで爆走するしかないのだ。
この「スピード」、あの日本映画を参考にしたのではないだろうなあ。
キアヌとサンドラもいい雰囲気でバスから脱出できて、これで終わりかと思わせておいて、まだ続きがあった(笑)。なんとしつこい爆弾魔。
3番目は、爆走する地下鉄内での戦い。
正直なところ、いささかしつこいような気もするが、まあ、豪華なおまけと考えれば、これもお得感となるか(笑)。
余分なことは何にも考える必要なし。
次々に展開される疾走アクションに身をゆだねていればよい映画。
ラブコメ以外は観ないぞという人以外は、誰でもが満足するのではないだろうか。
この作品の後に、今度は船を舞台にした「スピード2」が作られている。
サンドラは出ているのだが、あれ?キアヌはいない。
それなりの面白さはありましたが、本作並みの出来を期待すると、いささか肩すかし感がありました。